ゴールデンカムイ第258話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第258話 重荷

マイケル・オストログを捕らえた牛山たち。第七師団が工場に来ているため速やかに撤収しようとするが、杉元たちがまだ戻ってこない。
杉元・アシリパさん・門倉は燃え盛る建物の中にまだいた。次々と建物が焼かれ煙が充満する中、出口を探す。白石が扉の外から呼びかけそれに杉元たちも答えるが、煙がすごくてとても入って助け出せそうにはない。そこで海賊房太郎の出番だった。潜水を大の得意とする彼は大きく息を吸い込み、煙が充満する建物内へ入っていった。

出口が見つからずさ迷っていた杉元たちのところへ海賊が辿り着いた。が、海賊はアシリパさんを抱え上げると杉元をスコップで殴りつけ、門倉を蹴り飛ばした。杉元が銃剣で反撃するが、煙を吸い込んでしまった杉元は体が動かなくなっていた。杉元は地面に這いつくばり、海賊が門倉の落とした刺青人皮を回収しアシリパさんを連れていく様を見るしかできない。かろうじてアシリパさんの矢筒の紐を掴むが、海賊によって矢筒が外され、あっさりと逃げられてしまった。

白石の待ち構える出口とは別の扉から出て来た海賊。ようやく息ができるようになったアシリパさんは、杉元の名前をつぶやく。杉元を思うアシリパさんを見て海賊は「アイヌのためという重荷は下ろせ」と諭す。このまま土方側に与し金塊を山分けしては、海賊の「王様になって王国を作る」という夢は叶わない。刺青人皮とアシリパさんを海賊が単独で手に入れる必要があった。
杉元の命運はいつでも危ういところにありただ運が良かっただけだと説く海賊。いつ行ってしまってもおかしくない杉元を繋ぎ止めるのには、金塊を手に入れる目的が邪魔なのではないか?俺が金塊をすべて奪えば目的をなくした杉元はずっとそばにいてくれるのでは?
アイヌのためという重荷を下ろして杉元との幸せな未来を選べ、と海賊はアシリパさんに迫るのだった。

その頃、別の建物では、菊田と尾形が偶然にも出くわした。第七師団を造反し追われる身のはずの尾形を見ても菊田は何もしなかった

 

尾形の真相?

尾形は実は中央からのスパイだった…!?そんなことをにおわせる、菊田との邂逅でしたね!
作中で菊田と尾形が顔を合わせている場面はこれまでなかったはず。そして今の尾形は鶴見中尉を裏切り第七師団から追われる立場。当然、鶴見中尉の部下である菊田は尾形を見つけたら戦うはず…。けれど何もせず見逃すのは、菊田が鶴見中尉の部下という仮面の下に実は中央政府からのスパイという顔を持っているように、尾形も中央政府のスパイであり菊田は仲間だから?
そんな可能性を示唆する、渋いシーンでした!煙が立ち込める中、一度は警戒して銃口を向けるものの、相手がわかると何もせず黙ってすれ違う…。いいもの見せてもらった…。

海賊は裏切る気配はあったしアシリパさんの恋心に気付いていたのであやしいなと思っていたけど、そう揺さぶってくるのか。菊田の鶴見中尉につけという揺さぶりには毅然と対応できたアシリパさんも、さすがに杉元との今後を出されると弱い気がする…。なんだかんだ突っぱねるのだろうとは思うけれど。
杉元の身に迫る危険であれば、杉元自身は強いしアシリパさんが弾除けになれるからまだそこまで心配いらないけども(もっとも海賊によれば杉元は強いというより運が良かっただけだけど)、金塊争奪戦が終わったあとに杉元が一緒にいてくれるのかというのはまったく確証がない。アシリパさんにとっては不安だらけ。
杉元という相棒がいれば百人力で頑張れたけれども、相棒がいなくなってしまったらアシリパさんは今までみたいに強くいられるのかしら…?

個人的には金塊はどうであれアシリパさんは杉元と一緒にいたほうがいいのではないかなと思う。
きっとアシリパさんが願いを口にすれば杉元はそばにいてくれるんだと思う。でもそれは杉元自身の希望を多少なりとも犠牲にするからアシリパさんが望むところではない…なので口を閉じるアシリパさん、という図は容易に想像できるけど、杉元って金塊争奪戦後の自分自身について何も考えていなさそうだもの。放っておいたら、故郷に戻って居場所のなさに改めて心の古傷を抉られ、旅に出るけれど旅先で面倒な争いごとに巻き込まれ大けが…とかそんな人生な気がしている。なんというか杉元はまだ不安定な青年らしい部分がすごく強くあるので、アシリパさんを守るとかそういう意義を与えてあげたほうが安定するんじゃないかなぁ…。アイヌ民族の戦いが収束したらそのときこそ自らの判断でアシリパさんの元に残るなり去るなりすればいいと思うのですよ。なんか犬みたいだけど、戦いのさ中に心を置いてきたような人だから戦うには理由が必要だろうし、戦い終わって平和に暮らすのならアシリパさんと一緒…だと思う。郷里にはもう家族もないし梅ちゃんとどうこうなろうという気持ちもなさそうだし。
杉元は思春期みたいな繊細な部分も持ち合わせているので、アシリパさんくらい真っ直ぐ真剣に生きている人でないと心を開いて一緒に住むというのは難しいような気すらしてくる。

さて海賊はどうするのでしょうね…火事から生還した杉元にボッコボコにされるのかなぁ…。

 

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第257話 がっかりした顔

網走監獄の刺青の囚人の一人、上エ地圭二。彼の回想から今週は始まる。
少年期、彼は家の庭を掘り返して穴だらけにしていた。ジローという飼い犬を探しているようだ。圭二少年が犬と遊んでばかりで勉強をしないので父親が人にあげたそうだが、上エ地少年はそれを信じていなかった。ジローは年老いた犬だった。そんな犬をもらってくれる人がいるわけがない、だから父親が殺して庭に埋めたんだ…そう考えていた。
父親に飼い犬を隠され、母親には口のきき方を叱られ。上エ地少年は不貞腐れて家の鏡を見た。燭台や花瓶らしきものが飾られた鏡台。松の木の植わる庭つきの家だ。裕福な様子は、家族の服装からもうかがえた。
恵まれた家庭に生まれたはずの少年は、飼い犬を奪われたことで親に反抗し、自らの額に刺青を彫った。父親が拭いても消えない落書きの「犬」の文字。顔に一生消えない落書きをしてしまった息子に驚き、「がっかり」した表情を見せた父親を見て、上エ地少年は心の底から楽しそうに笑った。

時間は再び今に戻り、札幌麦酒工場。大きな煙突に上がり、上エ地は服を脱ぎ去っていた。その全身には彼自身が彫ったのであろう刺青がひしめいていた。おそらくのっぺら坊が彫った刺青の上から自分で刺青を入れてしまったのだろう。上エ地は煙突の頂上から「暗号はもう解けない、金塊は手に入らない」と叫んだ。
上エ地は、金塊を求めて争う土方鶴見杉元に向け衝撃的なことを言ってやったつもりだった。でもそれを聞いたところで誰も驚かなかったし、「がっかり」もしなかった。
24枚すべてを集める必要はないとみなとうに気付いていた。それでも刺青人皮を集め続けたのは、何枚あれば暗号解読ができるのかわからないのと、他勢力の妨害のため。気付いていなかったのは上エ地だけ。
誰も「がっかり」しなかったことにショックを受けた上エ地はつい足を滑らせた。煙突の上から落ちる最中、工場の窓ガラスに自分の姿が写った。そこには「犬」の刺青を顔面に入れた我が息子を見たときの、父親の「がっかり」した顔――それにそっくりな上エ地の顔があった。その「がっかり」した顔に喜んだ上エ地は、その顔を指さしながら笑顔で落下し、煙突の台座にぶつかり彼の頭は砕け散った。

工場建物内部ではマイケル・オストログが放った火による火がまだ燃え続けていた。急いで出口を探す杉元とアシリパさんは同じく出口を目指す門倉とぶつかった。門倉が床に転び、背中が消防の放水による水たまりで濡れ、持っていた刺青人皮もぶちまけてしまった。急いで刺青を拾い集め、出口へ向け案内をする門倉。杉元たちの前を歩く門倉の背中は、シャツが透けて肌が見えている。刺青の暗号が見えていた。

網走監獄からの集団脱獄後、のっぺら坊が極秘で門倉の背中にスジ彫りを施したのだ。途中で犬童典獄がのっぺら坊をどこかへ移したため未完成のようだが、門倉の背中にあるのは24番目に彫られた最後の暗号だった。

 

初めから渦中の男・門倉

やっぱり門倉にも刺青あった~!!
これで門倉も皮を引っぺがされる側になりましたね…一番最後にウイルクが彫ったものということも判明。しかも集団脱獄のあと、極秘で。となると、最も暗号の解読に近そうな気がしませんか?
しかもそれをここまでずっとひた隠しにしてきたという事実…核心にかなり近い位置にいるのに外野然としていた狸親父ぶり!!こういうところがかっこいいと思うんですよ…門倉さんは…(お腹はポヨンだけどね!)

刺青の暗号に、ウイルクの本名「ホロケウオシコニ」のいずれかの読みができる漢字が彫られているらしいことはアシリパさんがすでに気付いている。
門倉の背中に見えるのは「古」「馬」「芋」「指」の四字。
それぞれ音読みだと「コ」「マ」「ウ」「シ」と、「馬」以外は「ホロケウオシコニ」の中に入っている字。

アシリパさんは偽物を見分ける術に気が付いていないみたいだけど、やはり偽物には「ホロケウオシコニ」が入っていないのでは?と思う…けれど、偶然にもそういう読みをする漢字が入ってしまう可能性もあるわけで(もし鶴見中尉がウイルクの本名や暗号の漢字のカラクリを知らなかったら、という前提)、その場合はやはり江渡貝くんが命がけで鶴見中尉に伝えた見分け方・タンニン鞣しの特徴を用いるしかないのか…?

もう待ち切れない!早く解読してほしい…
「ホロケウオシコニ」の部分は確定として、他に隠し場所を知るのに何が描かれているんだろう?文字だけ指していっても何もわからないよね?あとは縦横無尽に走っている線がどう繋がるか、なのかな…文字はそれを繋げるガイド的な役割というところか。刺青の暗号が地図になるのかどうかもまだ不明だけれどね。

上エ地は悪役らしい終わりだったな。親への反発をきっかけにして人のがっかりした顔が見たくて悪事を重ねていって…。でもその後は、私の解釈が間違ってなければ子ども相手にその「がっかり」を仕掛けていたはずで、自分より弱いもの・反撃してこないものにしか手を出さなかったのかなと。子どもなら苦戦しないし、犬も餌でつったりすればまだ扱いやすいだろうし。そういうところが、彼の最期をああいうものにしたのかなぁ…と因果応報に思いを馳せてしまう。大勢のがっかり顔が一気に見られる絶頂の瞬間になるはずだったのにならなかった、自分で自分をがっかりさせた…。悲愴なんだか本人にとっては喜ばしいさなかの事切れだったのか、ないまぜに思えちゃう難しい最期だったな。

 

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第256話 篤四郎さんの一番

尾形に腹を撃たれた宇佐美は階段を転げ落ちた。とどめを刺そうと弾丸を込めた尾形が宇佐美が転がり落ちた先を見ると、そこには血痕が残るのみで宇佐美の姿はない。宇佐美は腹を押さえながら階段を下り、鶴見中尉にあることを伝える使命感から動いていた。

上エ地は消防の長いはしごを手に入れていた。登っている火消しの持つホースを掴み引っ張ると、麦酒工場で最も高いであろう煙突に無理やり立てかけ煙突の天辺に向けはしごを登り始めた。

宇佐美は鶴見中尉のもとへ急ぐため馬を走らせた。尾形のいる建物からは死角になる位置へ曲がる。奇しくもそのタイミングは、杉元マイケル・オストログを窓から蹴落としたときだった。尾形のいる場所から、杉元の一撃により破れた窓を真っ直ぐ撃ち抜くことができれば、宇佐美が曲がる方向にある窓へ対角線上に抜け、宇佐美まで弾丸を届けることができる。しかしそんな髪の毛一本の隙間を縫うような芸当が、片目を失った尾形にできるのか?
そんなものは杞憂だった。尾形の放った弾丸は、狙い通りの軌道をたどり宇佐美の心臓を背面から貫通した。宇佐美は馬上から落ち――鶴見中尉に抱き留められた。尾形の狙撃は確かに成功したのだ。

鶴見中尉の腕の中。宇佐美にとっては天国ともいえる場所で、宇佐美は今まさに最期を迎えようとしていた。門倉から奪った刺青人皮の写しを鶴見中尉に渡し、「門倉」の名前も確かに伝える。
宇佐美はもはや焦点が合っているか定かでない瞳で鶴見中尉を見つめながら、血まみれの手を鶴見中尉の顔へ伸ばす。鶴見中尉はその手の小指をためらいもなく口に含むと、第一関節のあたりで噛みちぎった。そしてお国訛りで宇佐美へ最期の言葉を贈ると、宇佐美は微笑みを返しやがて事切れたのだった。

煙突の上に登った上エ地は周囲の注目を大声で集める。危険な場所に立ち一体何をしようというのか?

 

のっぺら坊と土方さん

残りの囚人は誰でしょうね、と前回の感想で書いたけども、これはもうあれですね、門倉でしょうね。
きっと宇佐美は門倉の衣服を破ったときにその背中に刺青の暗号があるのを見たに違いない。

そうだとすると門倉が土方さんに、まるで新撰組隊士かのように心酔し忠義を尽くしているのも納得がいくというものです。自分も刺青の囚人の仲間だから。初めから、網走監獄でのっぺら坊たちが檻の中に入っていたときから、すでにグルだったのでしょう。

おそらく刺青を彫られた囚人たちは、のっぺら坊の理念に共感した人が多かったんじゃないでしょうか。だって金塊の隠し場所を示すもの。うっかり傷を受け損傷でもしてはいけないから当然強い人間(肉体的な強さはもちろん、頭の回転なんかも条件になる)に彫る。でもそいつが金塊を独り占めしようとする人間だったら大変。強いから他の人間ではなかなか太刀打ちできないし、俺がいなければ暗号は解けないぞと巧みな交渉をしてくる可能性もある。それならば当然、のっぺら坊の理念に共鳴し、もし彼に何かあったあとはその意思を引き継いで金塊の在り処を突き止めてくれる人間がいいに決まっています。次点で、門倉のように他の囚人に従うことが明確な人間だったり、牛山のように比較的動かしやすい人間。もちろん岩息さんや上エ地のように自分の中の衝動にしか従わない人間もいるので全員が当てはまるわけではないにせよ、おそらく土方さんはのっぺら坊の理念に共感した側ではないかな…と思うのです。こんなに戦闘にべらぼうに強くて判断力もあり情報将校と頭脳戦を繰り広げられるような人だもの、味方にいれば心強いけれどもし離反されたらあまりにリスキーすぎる。
だから土方さんはのっぺら坊の意志を濃く受け継いでいるのではないか…と私は思うのですが、果たしてどうなんでしょう。キロちゃんは若かりし頃こそのっぺら坊ことウイルクと志を共にしていただろうけども、途中から道を違えたのではと思うのよね。だから網走監獄で撃つことになってしまった。では、土方さんの掲げる蝦夷共和国というのがのっぺら坊の理想とした未来なのか、と聞かれると、こちらも疑問が残りまくりですが…。

宇佐美は後ろから心臓を撃ち抜かれましたね。勇作さんと似た構図。後ろからトドメを刺される。尾形にとって獲物を背後から撃ち抜くことで自分の心の中の不都合を解消しているのか、それとも鶴見中尉の大切な駒を壊すことで鶴見中尉の関心を買い尾形自身を満足させているのか…。
ちょっとこの部分はもう少し読み込まないと解釈が難しいな。
何はともあれ宇佐美くんはここで退場ですね…最後大好きな鶴見中尉に看取られて本当によかったな。このときは確かに間違いなく鶴見中尉の一番だったものね。

 

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第255話 切り裂き杉元

マイケル・オストログの放った火は札幌麦酒工場の一画で派手に燃え上がっていた。人々が集まり消防の消火活動を見守る中、上エ地は炎ではなくそのとき工場に誰がいるのかを見ていた。消防隊員に連れられて敷地から出されている様子の白石牛山土方さん都丹、そして海賊。網走監獄の刺青の囚人がここまでそろうというのはどうやら上エ地にとっては好都合らしい。「ここしかない」というセリフを吐き、消防の長い長いはしご車を見上げる。

工場内部ではストゥでアシリパさんにぶん殴られたマイケル・オストログが忌まわしい過去を回想していた。愛し合って生まれた子ども。アシリパさんの言ったことをある女にも言われた。道端で話しかけてきた汚らしい娼婦が彼のことを、王族の男と愛し合った末に生まれた自分の息子だと言うのだ。マイケル・オストログの腹部のアザを知っているのだから出鱈目ではあるまい。しかし娼婦の女から生まれたということがマイケル・オストログには許せなかった。自らを処女の母から生まれた神の子といい、それを否定するアシリパさんについに刃を向ける――。

刃物を向けられたアシリパさんの顔が緊張で強張る。この金塊争奪戦においては命を賭す場面も多いが、その実アシリパさん自身が誰かを手にかけるということはなかった。ただ一度、樺太の流氷上で尾形の右目に毒矢を刺してしまったとき以外は。離さないと毒矢を刺すと言っても離す気配のないマイケル・オストログに、尾形のときと同じように毒を食らわせるしかないのかと恐怖したのだ。あのときは尾形は死ななかったが今回はどうなるのだ――。

そのとき杉元が駆け付けた。人を殺すのは自分の役目だと言う杉元。「誰から生まれたよりも何のために生きるか」が大事だとマイケル・オストログに話すがもちろん説教するつもりは毛頭ない。すぐさまマイケル・オストログの腹部を切りつける。彼の腸らしきものが引っ張り出されたが、それが引っかかったままの杉元の剣が今度は喉元を貫通した。さらに蹴り飛ばされ、肉体は窓を突き破って外へ。ちょうど近くにいた牛山が落ちてきたマイケル・オストログの頭を踏み潰し、これにて札幌連続娼婦殺人事件の犯人は命で以て罪を償ったのだった。
また、マイケル・オストログを生死は別として捕らえたということは、未発見の刺青人皮は残り2枚ということになる。もう一枚はおそらく上エ地、あと1枚は果たしてどこにあるのか。

工場のまた別の場所では、上等兵ふたりの戦いが続いていた。壁際へ追い詰められた尾形は宇佐美に一方的に殴られ続ける。至近距離では銃を構えることはおろか、宇佐美にボルトを引かれ中の銃弾をすべて床に吐き出されてしまう。弾薬箱から次の銃弾を取り出そうとするのすら宇佐美に掴まれ投げられかなわない。幼少期より抜きんでた柔道の才を鍛え上げてきた宇佐美には、肉弾戦では勝てないのだ。
投げられた尾形はレンガ造りの床に這いつくばって吹っ飛んでいった銃へ寄っていく。しかし銃弾は先ほど床にぶちまけたので銃床は空っぽ。もはや銃は使えまい、という慢心が宇佐美をおしゃべりにする。商売女の子どものくせに誰に向かって――積年の恨みを込めたであろう言葉を宇佐美が這いつくばる尾形の背中にぶつける間にも、尾形は銃を撃とうとしていた。口にくわえていた銃弾を、うつ伏せで宇佐美に見えないよう、そのまま口で銃に込める。発射の準備が整った。床に腹ばいになり、己の肩越しにさかさまの銃で撃つという芸当だったが、尾形の弾丸は宇佐美の腹に命中した。

 

どう生きるか

マイケル・オストログがアシリパさんを見るとき、きっとその背後にはマリア様が見えていたのだと思う。でも実際は違う。もちろん処女から生まれたわけではない。父と母が愛し合って生まれ、戦って、時に他の命もありがたく頂戴して、生き抜いていく覚悟のある、生身の人間

そりゃもちろんマイケル・オストログの言うマリア様じゃないというのはわかっているけれど、これまで杉元たちを率いてきた救世主のような存在だったアシリパさんもちゃんと生きている人間なんですよ、ってことだよね。きれいなことばっかりじゃない、樺太でもいっぱい悩んだけれどこれからもきっとたくさん迷ったりするでしょう。

網走監獄までだと、アイヌ文化を杉元に教えたり杉元の心をそっとほぐしたりと救世主みたいな扱いだったアシリパさん。
樺太ではそんな彼女の心のものすごくデリケートで誰にも触れられたくない部分が見えた。で、そこに触れようとしたのが尾形だった。
救世主が、ちっぽけな人間になって、そして再び北海道へ帰ってきたら次に何になるかというと、この流れでいうとヒーローを期待するよね。V字回復みたいな具合で。
でもそうじゃないんだろうと思う。アシリパさんがこれから見せてくれるのはかっこいいヒーローではないかもしれない。全部丸く収まる妙案があるわけじゃないかもしれない。普通の人間と同じように、あのときの選択が最善だったのかと悔やんだり悩んだりしながら金塊争奪戦のあとを生きていくんでしょう…。

キリストの生涯になぞらえて、物語の前半は人々を奇跡の力で救い、中盤で一度伏し、復活後は神に……という流れもあるのかもだけど、その枠組みにはまることはないよね。何せ自分に素直に生きようとする人たちの物語なんだから。むしろ決まったコースを飛び出していってこそゴールデンカムイ、という部分もあるし。

あと、ちょっとだけ引っかかっているのが、杉元の「それは俺の役目」っていうの…。もちろんアシリパさんは誰も殺さないのが一番いいと思っているだろうけど、自らが手を汚さずに金塊を手に入れるというのにも違和感を覚えていそう。このあたりはまだアシリパさんの口から考えを聞けていないところ。作品として十代前半の女の子にそうさせるのはどうなんだ?というのはあるけど、覚悟くらい聞きたいじゃない…。

ところで宇佐美くんはこれは…ダメかな…。この作品、多少撃たれた切られたくらいでは死なない人が多いから、まだどうにか…!って希望にすがりたくもなる。もしも召されてしまうのなら、どうか鶴見中尉の腕の中でいかせてあげてほしい…。

さて残りの囚人は誰でしょうね?私がよく覚えていないだけで実はもう出てきていたりする…?

 

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Google AdSense 覚え書き(2020年10月)

こんにちは、うたげです。

このブログ、実は二年目の終盤を迎えています。

とはいえ更新頻度は高くなく、それに比例して運用に必要な知識もあまり身についておらず…。

仕組み自体をよくわからなくてもググってしまえばなんとかなるものですが、ピンポイントでほしい情報が出てこず手探り、ということも世の中往々にしてありますよね。

そういう仲間に向けて何か役に立てばと思い、私の体験を記しておきます。

目次

AdSenseの広告配信が制限された

こんなメールを受け取ったらビックリしてしばし呼吸さえ忘れてしまいますよね。

内容は至ってシンプル。

あなたのアカウントでの広告配信を止めましたよ、というもの。

このメールを受け取ったら原因の特定と解決に奔走する日々の始まりです…。

原因は何だろう?

制限の原因として、一番重篤なものはやはり「意図的に自分で広告をクリックする」ことでしょうか。

Googleからのメールやヘルプセンターにもトップに書いてあることから、問題の重大さが伺えます。

ただ、私は小心者なのでそのような真似はできません。

世界一の頭脳が集まるGoogleのシステムです。

一般人がそんなことをしてもきっと収益にならないようになっているだろうな、と制限メールを受け取る前から勘付いていましたよ。

というより誰だってそこに簡単に思い至ることができるので、この理由で制限をくらう人はそう多くないのでは…?と思っちゃいます。

おそらく次に挙げる原因が多いのではないかな。

個人ブログでありがちな原因

それは…

WordPressのバージョンアップ!

自分で広告クリックした記憶が一切ない私は、Googleの言う広告配信制限の原因には一切当てはまらないはず。

自力であれこれ調べたり試したりして、広告制限の解除を目指しました。

実は過去にも一度止められたことがありまして、そのときはガチャガチャやっていたらいつの間にか…という感じだったので確証が持てなかったのですが。

今回、二度目の制限をくらってみて、ようやく原因の特定ができそうですよ。

個人ブログで低頻度の更新だと、記事の投稿にばかり意識が向いて、プラグインの更新などブログの環境自体を少し疎かにしがちじゃないですか?

そうじゃない?

……私はそうなんです。

まぁ話を戻すと、おそらくプラグインが最新でないことくらいは特に問題ではないと思いますが、WordPressが最新バージョンではないことはAdSenseにとって致命的なのでしょう。

最新版になっていないということはメンテナンスがされておらず、収益性が望めないどころか様々な危険をはらんでいますからね。

というわけで、自分で広告をクリックしていないのにAdSenseアカウントでの広告配信が制限された…という人は、一度ご自分のサイトをチェックすることをおすすめします。

(おまけ)まだまだ油断は禁物

ここからは完全に私の覚え書きですが、同じ目にあう人がいるかもしれないので。

今回、WordPressをバージョンアップしたので、headerにAdSenseタグなどを再度入れる必要があります。

前回のバージョンアップ時に対応したとおりにテーマエディタで更新…しようとすると、タグを入れたあとのファイルを保存できない。

Scrape nonce check failed. という英文が出てきます。

それどころか自分で追加したタグを消して、タグ追加前のプリセットなファイルすら保存できないではないですか!

仕方なく別ページに遷移してからまたheaderファイルを見ると……真っ白になっている!!

慌ててXserverのバックアップで前の状態に戻しましたが、おかげさまでその日におこなったWordPressバージョンアップやプラグイン更新などもすべて再度やる羽目になりました。

(おまけ)原因は…お前だ!

出て来た英文で検索をかけるとこちらのサイトがヒットしました。

テーマエディタでファイルを編集すると、保存するときに、phpのエラーがないかチェックしてくれますが、以下のような場合にうまく動かないために発生するのではないかと思います。

ロードバランサーやCDNを利用している場合

DNSの設定変更をした場合

キャッシュ等に影響するプラグインを使用している場合

SOFTELメモ 【WordPress】Scrape nonce check failed. Please try again. – https://www.softel.co.jp/blogs/tech/archives/6435

キャッシュ等に影響するプラグインがあやしそうです。

ちょうどプラグインを更新しているときに、いつインストールしたのか記憶にないほど使っていないであろうキャッシュ系のプラグインを見ていたのですよね…。

というわけでこいつが原因の可能性が濃厚なので、プラグインを停止。

そしてテーマエディタでファイル編集すると…保存できました!

やはりキャッシュに影響するプラグインが原因だったようですね。

その後もそのプラグインは止めたままですが特に影響はなさそうなので削除を考えています。


いつまでたっても慣れないブログ運営。

こんな感じでもがきながら続けていく予定です。

ゴールデンカムイ第254話感想

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第254話 窮鼠

ヴァシリの狙撃をかわし銃を確保した尾形は反撃できる場所を見つけるべく階段を上がる。
尾形には腕の良い狙撃手の心当たりがあった。日本と露西亜の国境で銃を交えたヴァシリ――はるばる札幌まで来るのか?という至極当然な疑問も、狙撃手である尾形なら簡単に否定できる。片方が死ぬまで徹底的に追いかけるのが狙撃手。ヴァシリが死んでいないのならば尾形を追ってここまで来るのも納得できる。

尾形の上る階段の上方では、門倉宇佐美の追いかけっこが終盤を迎えていた。年齢による差か上り階段で音を上げる門倉についに宇佐美が追いつく。
宇佐美は門倉のお腹に注目していた。加齢による脂肪だけではない膨らみ。宇佐美が剣で門倉の腹部に括り付けられていた布を切り裂くと、そこからは刺青人皮が出て来た。
鶴見中尉土方歳三の考えを読んでいた。自分が刺青人皮の安全を確認できるよう必ず目の届く範囲に置くはず、そしてそれはリスクの最小化のために信用できる人間に少しずつ分けて持たせているはずだ。鶴見中尉の読みは、当たりだったのだ。
腹部に縛り付けていた一つ以外にも持っているだろうと門倉の尻を打ち衣服を脱がせにかかる宇佐美。宇佐美は門倉の服をめくり上げたところで想像だにしないものを目撃し、驚愕の表情を見せる――。
しかし階段を誰かが駆けあがってくる音ですぐさま切り替える。門倉から奪った刺青人皮を懐に収めつつ剣をかまえる。階段を駆け上がって現れたのは、尾形だった。

麦酒工場の別の場所。麦酒の梱包材越しまでマイケル・オストログを追い詰めた土方さん永倉都丹有古夏太郎だが、緩衝材として使われていた藁苞(わらづと)に火をつけられ、あえなく引き返し建物の外へ出ることに。
間一髪で難を逃れたマイケル・オストログは工場内をさまようアシリパさんへ声をかけた。なぜアシリパさんへ声をかけたか。マイケル・オストログはアイヌの伝承を知っていた。
メナシパという島には女性しかおらず、彼女らはみな東の風にお尻を当てると妊娠するという。
マイケル・オストログは苛烈な聖母信仰の持ち主だったのだ。
女性は一人でも子どもができる。だから娼婦のように男と交わる必要はない。交わった女は罪深く、マイケル・オストログは聖なる水(=精液)で罪深い女たちを赦さなければならないのだ――。

今話している目の前の男がマイケル・オストログで娼婦殺しの犯人と確信したアシリパさんは幼い頃の父との会話を思い出す。幼いアシリパさんはマイケル・オストログと同じように、自分の母が東の風にお尻を当てたから自分が生まれのかとウイルクに尋ねるが、ウイルクの答えはウイルクがアシリパさんの母リラッテと「ウオラムコテ」したからだ、というものだった。
「ウオラムコテ」の意味するところは「互いに心つける」。つまりはアシリパさんが生まれたのは、父と母が愛し合ったからに他ならない。
それをさも母が東の風にお尻を当て一人で身籠ったかのように言われればアシリパさんも怒るというもの。まして子を成すという行為を蔑むようなマイケル・オストログの殺人動機を聞けばストゥで殴りたくもなる。向こう脛を打たれマイケル・オストログは膝をつくが、その顎をアシリパさんのフルスイング・ストゥが容赦なく打つのだった。

 

生まれを誇りに思う

宇佐美くん門倉のお尻叩いて興奮してる…やっぱり門倉のことが大好きなんだね。門倉を責めてるときの宇佐美の表情が良すぎて。元がきれいな顔立ちだからこうして人をいじめるのも本当に様になるね。宇佐美ってこんなにおきれいなお顔だったっけ?鼻梁とかやばくない?
衣服破ったりスパンキングしたりと二次創作で見るのとほぼ変わらない癖(へき)をお持ちのようで……ただ門倉相手だから興奮するんでしょうね。誰でもいいから尻を打ちたいという欲求はない気がする。

いったい宇佐美は何を見たのかな。
門倉の上着を脱がせて驚いたように見えるから、背中に何かある?門倉にも刺青が入っていた?土方さんが彫ったのか?

宇佐美vs尾形はアツいな~お互いに腹の底のどす黒いものを知っているくせにそれをうまく隠しつつ立ち回る、一癖二癖どころか看板に偽りありという感じの二人。ここで決着をつけるのか、それとも武器を失った宇佐美はどうにかまいてヴァシリとの狙撃合戦に備えるのか?
つくづく尾形は敵が多いな…。敵意でも憎しみでもいいから自分に向けてほしいんだね……。

先週に引き続きアシリパさんがかっこいいね。
ウコチャヌプコロしたからだという現実寄りの指摘も可能だけれど、両親が愛し合ったからだと美しくまとめているところ。
きっとアシリパさんは自分の生まれを誇りに思っているんだろうね。
この旅の中で、父ウイルクがアイヌを殺したかもしれないという疑念を抱いたときもあっただろうし、ウイルクの娘であるばかりに争奪戦に巻き込まれ大勢の人間が戦い傷つき死んでいったのを見てきたし、アイヌに生まれたゆえに民族の未来を考えなければいけない。生まれを呪う、まではいかなくても、もし違う生まれだったら…くらいに思うときはあったと思う。けれど今こうして自分の出自に胸を張っているということは、自分の境遇を受け入れて前向きに進もうとしている証みたいに思えて……涙が出てくるよ。アシリパさんも成長しているねぇ。

ストゥで制裁を与えるアシリパさんは、物語はじめのほうの、山での狩りを知り尽くし杉元に指南しているときのアシリパさんみたい。堂々としていて力強くて。樺太以降、自分の存在そのものが揺さぶられているような展開が続いたから、そんなアシリパさんにまたお目にかかれて嬉しい限り。

 

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こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第253話 父の汚名

マイケル・オストログと思しき外国人の男と邂逅した土方さん永倉が打ち上げた花火のおかげで都丹有古が合流した。工場内へ逃げ込んだを追い、土方さんたちも工場の建物の中へ入る。

ヴァシリの狙撃を間一髪身を引いて避けた尾形。しかし銃の撃針が破壊されたため、宇佐美が落としていった三八式を確保するべく一度見張り塔から出ることに。
梯子を降りる際、勇作さんの気配が立っていた場所を見て尾形は独り言ちる。
俺を助けたはずはない、邪魔をするつもりか悪霊め と。

やがて外套を着た男が三八式を取りにやってきたが、ヴァシリがすぐに狙撃。しかし撃たれたのは尾形に金を掴まされた無関係の人間だった。弾をこめ直す隙に今度こそ尾形本人が三八式を確保。銃を手に入れた尾形をヴァシリは仕留められるのか?

さて、貯酒室で全身に大量の麦酒を浴びた杉元鯉登少尉月島軍曹二階堂はまだ全員両手両足が地面に着いていた。要は酔っ払ってまともに起き上がることすらできない。かろうじて上半身を起こした二階堂は義足に仕込んだ散弾銃を杉元に向けられず、地面に向けたまま撃ってしまう。ビール瓶を手に振りかぶった鯉登少尉も転び瓶が月島軍曹の頭に当たる始末。杉元は落とした銃を回収し娼婦殺し犯人を仕留めに出発するが、敵である鯉登少尉たちを放置しアシリパさんがいなくなったことにもようやく気付いたような状態で何ができると言うのか…。

一方のアシリパさんは引き続き緊迫した場面だった。鶴見中尉に会えばのっぺら坊が関わったとされるアイヌ殺しの真相を教えてやると言う菊田に、弓矢を向けて。
のっぺら坊によるアイヌ殺しの現場に最初にたどり着かなければ知り得ない、アイヌの金貨があるという情報。アイヌの殺害現場を調べた鶴見中尉だけが知っていることはまだある――そう囁く菊田にアシリパさんは覚悟を叩きつける。
父の汚名返上よりも、父から託されたアイヌの未来を優先する と。
アシリパさんが金塊の入手を諦めなければ周りの人間は次々に命を落とすことになるぞという脅しに、いまさらだと返すアシリパさんの脳裏には、杉元と並び旅した記憶がよぎる…。

アシリパさんの背後から忍び寄った宇佐美だが、横から体当たりをした門倉によって阻まれる。そこから門倉と宇佐美のいつもの追いかけっこが始まったが、アシリパさんは無事に菊田から逃れ建物内に入った。
建物内では土方さん都丹有古夏太郎が娼婦殺しの犯人を追っていた。血痕やわずかな音から徐々に追い詰められていく犯人。そこへ運悪く建物内に入ってきたアシリパさんが犯人の目に留まり――。

 

アシリパさんの決心

アシリパさんかっこいい!!

過去の真相解明よりも未来を取るってことだね!
周りの人間が死んでいくことについても、もはや引き返せないんだと決心がついた様子。そうだねもうすでにいっぱい死んでいるものね…。
でも杉元はたぶん大丈夫だと思う。一緒に金塊争奪戦の終わりを見届けられるんじゃないかな。終わりの先は、一緒かどうかわからないけれど…。

尾形の笑いながら戦うこの感じ。饒舌になるこの感じ。樺太へ行く前の尾形が戻ってきたような感じでちょっと嬉しい。
樺太では尾形も何か色々背負いこんでた感じがあった気がする。勇作さんの幻覚を見始めたからそう感じるのだと思うのだけど…やはりアシリパさんに嘘をついて一緒に戦ったはずの仲間を欺くというのは重荷になっていたのかしらね?
今はもう自分以外全て敵に近い状態でむしろ吹っ切れて楽かもね。ヴァシリには見つかってしまったし、他の人間に見つかったら絶対に殺されそうだから見てる側としては少しヒヤヒヤする気もするけど…。

マイケル・オストログさんは幼女もいけるのかな?女なら誰でもいいってタイプ?

 

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ゴールデンカムイ第252話感想

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第252話 貯酒室

札幌麦酒工場の中、樽が整然と積まれた貯酒室にて。
二階堂は双子の片割れを奪った因縁の相手、杉元についに再会する。
さらに鯉登少尉も登場し、二階堂が発砲するより前に杉元を切りつけるが……切れたのは杉元ではなくビールの入った樽だった。
二階堂の発砲も杉元に当たらず樽に当たる。しかし気付けば杉元と二階堂の間には、杉元をかばうようにアシリパさんが立っていた。アシリパさんに当たってはいけないと二階堂を止める月島軍曹
二階堂が攻撃できないとなれば杉元は鯉登少尉との戦闘に集中する――そのところを高く積まれた樽の上から菊田が狙っていた。銃の照準を杉元へ合わせる菊田。
そのとき牛山が自慢の怪力で積まれた樽を押した!次々とぶつかりあう大量の樽。菊田はバランスを崩し樽から落ち、樽からはその中身が出てくる。
中身は当然すべてビール
取っ組み合っていた杉元と鯉登少尉、二階堂と彼を羽交い絞めにして抑止していた月島軍曹は頭からビールをかぶり、大量に飲み込んでしまう。さらにはビールの川ができ、白石のいる貯酒室の外へ押し流されてしまった。
度の低いお酒でも一気に大量に摂取すれば泥酔する。酔っ払った四人はまともに戦える状態ではなく、みな仲良く札幌麦酒工場の床へ倒れ込むのだった。

さて、ビールを大量に浴びせられた貯酒室にいたはずのアシリパさんは、牛山の押した列の樽が崩れビールが降り注ぐ直前に、別の列の樽に上っておりビールを浴びることはなかった。
ビールに流された杉元を探しているうちに、これまたビールの滝を回避できた菊田に捕まって建物の外へ連れ出されてしまう。
菊田はアシリパさんを抱えたまま鶴見中尉のところへ行くつもりだったのだろうが、さすがのアシリパさん。トリカブトの毒を塗った矢を菊田の鼻の穴へ突っ込んで脅し、菊田から離れた。
しかしながら建物から離れたその場所は、狙撃の機会を虎視眈々と狙っている尾形からは丸見えで……。

菊田はアシリパさんを確保すべく彼女が飛びつくであろう話を切り出す。
菊田は鶴見中尉と一緒に、のっぺら坊が殺したとされる七人のアイヌの殺害現場を調べていたのだ。
鶴見中尉の元へ行き話を聞けば、父親に何が起きたか知ることができる。それは金塊の在り処よりも知りたいことだろう?
菊田にそう持ち掛けられたアシリパさんは、否定も肯定もすぐにはしなかった。

その様子を、銃をアシリパさんたちのほうへ向けながら伺っていた尾形。門倉との鬼ごっこは逃げられたのか、どこからか現れた宇佐美も菊田とアシリパさんに気付き、アシリパさんが逃げ出せる可能性はとても低い。
このままではアシリパさんが鶴見中尉の手に渡ってしまう――
そう独り言を呟いた尾形の斜め後ろに、軍服を着た男の影がある。見覚えのある軍服は尾形の腹違いの弟、勇作さんのもの。
勇作さんの気配に気づいた尾形は驚きおののき咄嗟に身を引いた。
次の瞬間、尾形の銃に当たる銃撃。つい先ほど勇作さんの影に気付くまで、尾形の顔があったであろう箇所を、ヴァシリの狙撃がかすったのだった。

 

緩急ついた展開

菊田と宇佐美に挟まれてアシリパさんは鶴見中尉のところへ連れていかれてしまいそう…?菊田は手荒な真似をしなさそうだけど宇佐美は手足を折るくらいしそうだものなぁ、それにそもそも大の大人、それもゴリゴリの軍人二人を相手に逃げられるのはかなり厳しいのでは…。牛山はどこにいるんだろう…。

網走監獄で杉元と引き裂かれたときはかなりドラマチックに別れていたのに、今回はわりとアッサリと、菊田に文字通り「ヒョイ」と抱き上げられて引き離される…というのは対比がきいていて面白いし、何より物事が進行するときは静かに気付かないうちに…というリアルさもあって、野田先生の演出の上手さにシビれる憧れる。
まぁこのまま鶴見中尉のところへ連行というのも考えづらいのだけど。牛山が登場かな?ビール飲んでても大丈夫そうだし…。宇佐美がいるということは門倉やキラウシも近くにいるかもしれないね。でも本命は尾形が銃撃で割り込む、かな!

演出のメリハリでいえば、杉元vs二階堂。
杉元という、二階堂にとっては自分の命と引き替えにしてでも殺したいほど恨みのある男との対決を、泥酔にさせることで決着させない……というのはかわいいね!
かっこよく戦って勝敗つけるのもいいけれど、期待をさせておいてからの拍子抜けしちゃうようなオチ、というのはゴールデンカムイならではという感じがしてとてもよい。
真面目に戦闘するのは土方さんの役目だものね。杉元のほうはこのくらいコミカルなほうがメリハリあってよいよね。

勇作さんは兄様を助けたいんだろうか…。
樺太で尾形が高熱に弱り切ってたところも、悪夢を見たといえばそう受け取れるし、死にかけのところを現世に引き留めに来たといえばそうも見えるような…?
今回は明らかに勇作さんが尾形に危機を知らせに来たよね。
まぁ意図はさておき、尾形が死に直面するときに勇作さんは現れる。
自分を殺した兄を、地獄へ連れていきたいのか、それとも現世に留まらせたいのか…。
私ではその意図はまだわからないけれど、後者だとしたら。疎ましくて排除してもなお亡霊になって自分を悩ませる存在が、自分を守ってくれている、自分が生きることを肯定してくれているのだとしたら…。尾形にはそんな弟を殺したことを後悔してほしいなぁ。
勇作さんが尾形の道理を否定してしまったのが殺される遠因なんだけども、そもそも初めから尾形は勇作さんの存在を拒んでいたからね。父や鶴見中尉の興味を奪った者として認識していただろうし。
尾形には人を受け入れることを知ってほしいものだ。お父さんや鶴見中尉の関心ばかりほしがっていたけれど、少し視野を広げればあんなに懐いていた弟がいたのにね。

さて狙いに狙った一撃が外れたヴァシリはどうするのかな。尾形に存在がバレてしまった。まさか樺太で仕留めたはずの人間が北海道まで追って来たとはすぐに思い至らないでしょうが…スナイパーの変な勘で気付きそう。

そういえば網走監獄も札幌麦酒工場も、時間は夜だし、場所は広い敷地に大きな建物がたくさん、第七師団の面々vs土方・杉元連合、と似ている点が多いね。
物語の山場、箱根駅伝でいえば往路ゴールにあたる(と私が思っている)網走監獄。ということは札幌麦酒工場はやはり復路ゴール……ここで物語が終わるのでしょうねぇ……。

 

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第251話 札幌麦酒工場

牛山たちが宇佐美と接触し合図の花火を打ち上げた。それを見て、牛山たちが犯人と接触したと考え打ち上げ場所へ駆け付ける杉元組と都丹組、そして第七師団。土方一派の面々と鶴見中尉の手下なので当然戦闘が始まる。

柔の道を歩む者どうし、力量は掴み合えばわかる。手練れの宇佐美をして化け物と言わしめる牛山。宇佐美が剣を使おうとするも牛山が宇佐美を鯉登少尉に向けて投げ飛ばし、牛山は窓を突き破って麦酒工場の中へ逃げ込んだ。菊田・月島・鯉登・二階堂が牛山を追い工場へ突入する一方、宇佐美は門倉を追いかけるのだった。

土方組は娼婦殺人事件の犯人であろうマイケル・オストログと対峙。逃げようとするマイケル・オストログを掴んだ際に夏太郎は顔を負傷したが、それにより逃げられる前に土方さんの銃撃がマイケル・オストログの肩を撃ち抜くことができた。

土方さんの指示で永倉新八が、犯人発見の訂正を知らせる花火を打ち上げる。
それを見て戸惑う杉元組と、都丹の耳が拾った土方さんの銃声のおかげで的確に動き出す都丹組。

そして打ち上げ花火はある二人の男を照らし出す。
一人はヴァシリ。麦酒工場の屋根の上で狙撃の機会を狙っていた。
もう一人は、尾形百之助。見張り塔で双眼鏡を覗き込んでいた。
花火が照らし出す尾形の姿をヴァシリの肉眼が捕らえる――。

マイケル・オストログに目の上を切られた夏太郎に土方さんが声をかける。向こう傷は男子の勲章。夏太郎を連れて土方さんはマイケル・オストログを追う。

一方、杉元・アシリパさん・白石の三人は、最初の花火を見て駆け付けたためキラウシと合流した。牛山が工場の中へ行ったと聞きすぐさま中へ入る杉元の耳に、第七師団もいるというキラウシの言葉は届いていない。
杉元とアシリパさんへ第七師団がいるということを伝えるべく工場内へ入った白石は杉元を見つけられず、杉元とアシリパさんは白石とはぐれてしまう。

そこへ現れる人影は二階堂。杉元との浅からぬ因縁のある彼との邂逅。
モルヒネでかわいらしい感じになっているのではない殺意むき出しの二階堂。杉元はどう戦うのか!?

 

因縁の対決ふた組

尾形~!!
ついにヴァシリと尾形が出会ってしまった…やはり二人ともここへ来ていたか…!

尾形は双眼鏡で誰を見て(探して)いたんだろう?やっぱりアシリパさん?それともかまってほしくて鶴見中尉だったりするんだろうか…。

それよりも先にヴァシリに見つかっちゃったよ!?どうするんだ!?
尾形のことだから先に高い位置からヴァシリのことは発見済みであえて姿を見せていたりするのかな…。
暗いからヴァシリが一撃で仕留めることもなさそうだし混戦の予感…。

そして杉元vs二階堂ね!
二階堂は自分の今の境遇に蹴りをつけられるのかしら…。

ヴァシリvs尾形に、二階堂vs杉元。
奪われた者と奪った者の戦い。
ここに来てこんなハイカロリーな因縁の組み合わせの戦闘が起こりそうだなんて、本当にこの札幌麦酒工場で色々と決着がつきそうだ…!

あとちょっと嫌な予感がするのが夏太郎。
土方さんに褒められて輝く笑顔は本当にかわいいけど、褒められてここで役目を果たした扱いになってしまって、土方さんに連れられて行った先でマイケル・オストログと会ってやられてしまう……なんてフラグじゃないよね?
若者は生き残って次代へつなげていってもらわなくては困るのよ!夏太郎、サバイブ!!

 

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レモンパイ難民

今回はレモンパイを求めさまようお話。

2020年夏。
奇跡的な爆発的増殖力を手にしたウイルスによって夏らしいイベントが特になかった夏。
私は、ある食べ物が食べたくて食べたくて仕方なかったのです。

タイトルにもある通りのレモンパイ

サクサクのパイ生地にすっぱあまいレモンカード、トップには焼き目のついたメレンゲ。
そんなレモンパイ、かつては喫茶店でお馴染みのケーキだったそうですが…
令和になった今、クラシカルな姿のレモンパイを見つけるのはなかなか厳しい!
あったとしても上が生クリームだったり、レモンを使った焼き菓子だったり…
あのメレンゲの王冠をかぶった王道スイーツはどうすれば手に入るのか!?
よく行く駅周辺はかなり調べましたがレモンパイのお店はありません。

日夜ネット検索に明け暮れる日々。
浅草の有名店もフォロワーさんに教えてもらったフレンチカフェも、我が家から遠い!
どうにか行きやすい場所にないものか!

……探して探して探しまくった結果、口コミからあるお店を発見。

ホテルオークラのシェフズガーデンというお店です。

今はリニューアルしてオークラ東京と呼びますが、オークラといえば誰もが一度は耳にしたことのある、有名な高級ホテルですね。
そんなところにレモンパイがあるなんて!
絶対においしいやつです。

少し前の口コミだったので念のため公式サイトで最新情報を確認しました。
あ、ある!!レモンパイの文字が!!ある!!
公式サイトに載せているということはレギュラーメニュー確定!
レモンパイ、あったとしても夏季限定のところも多い中、レギュラーは嬉しい。
職場から電車を乗り継いで30分ちょっとで行けるし。
オークラのある虎ノ門はなじみがないけど、近くの溜池山王や六本木一丁目ならサントリーホールに行くときよく使うし大丈夫でしょう!
私はクラシック音楽を聴くのが趣味なのでサントリーホールにはたまに行くのです。

始まりの試練

わざわざ電話で取り置きを予約して、いざ仕事終わりにオークラ東京へ。
色々検索したけれどどの駅からも歩くよう。
せっかくなので今回は新しい駅「虎ノ門ヒルズ駅」を使ってみることに…
…したのがまず良くなかった。
虎ノ門は赤坂や六本木にほど近い港区。
赤「坂」とあるように、坂が多いんです。
そしてオークラ東京は、まるで睥睨するかのごとく、坂の頂上に建っているんです!
もうおわかりですね?
虎ノ門ヒルズ駅から坂を上らなきゃレモンパイにたどり着けないんです!

仕事帰りのへとへとの体で坂を上る。
レモンパイのためとはいえ試練が過ぎませんか?
しかもこの日、私は翌日テレワーク予定だったので、いつもの仕事用のカバンに加えてパソコンの入ったカバンも持っていました。
年取って自分の体重を重力に逆らって持ち上げるのもきついのに、そこにカバン×2って。
このレモンパイ、試練が過ぎんか?(二回目)

試練は序の口

ひーこら言いながらようやく上り切り、坂の頂上に建つオークラ東京に到着!
でもここからが本当の試練でした……
ホテルに行くとたいていまず車寄せが目に入りますが、制服を着こなしたスタッフさんたちに囲まれる、明らかに只者でないオーラを放つスーツの老齢男性…
これを見た時点で私の緊張はグンと上がります。

だって明らかに私は場違いな存在なんだもの。
こんな一般庶民が普段着で来ていいところじゃない!と思いました。
お金持ちが連泊して、たまにはお部屋でゆっくりしたいワ…そうだわここの下のカフェのでいいワ…ってときにここのケーキを買うに違いないです。
私みたいな一般庶民が背伸びしてワクワクしながらケーキ買いに来るところじゃないです!

とはいえ取り置き予約をしてしまったので、後には引けません。
車寄せにいるスタッフさんにバレないよう気合注入ビンタをセルフでかましたら、いざ突入です。
建物に入るとすぐ、これまたバリッと制服を着こなすポーターさんに声をかけられました。
スタッフさんが声をかける理由は当然、どこへ行きたいのか、ということですよね。
わかってます相手は従業員さんなので私のためにしてくれていることだとはわかっているのです。

でも!こんなランクのホテルに縁のない身としては!!
どーーしても斜に構えてしまうのです…品定めされるのでは?と…
私の頭には海外旅行の下調べで得た(おそらく一生実感する場面がないであろう)知識が思い浮かんでいました。
それは、高いランクのホテルでは腕時計で身分を示す、というやつです。
ホテルによっては気を付けないと「客じゃない」扱いを受けるかもしれないやつです。こわ。
私の腕時計は無論ウン十万もするやつじゃないです。
誕生日プレゼントですっごいお気に入りだけどアウトレットのやつ…
それに他のアイテムも、お気に入りとはいえ何度も洗濯したからお世辞にもよそいきとは言えないTシャツに、角がはげてきているカバン、歩きやすさ重視で買った靴などなど…
おそらく全身につけているものを足し上げても1万円ちょっとでは?
オークラに入るにはあまりに低い戦闘力です。

戦闘力が足りない!

高級ホテルは空間自体の戦闘力がすでに高いです。
なので入るとき戦闘力が低いとその時点でかなり消耗します。
レモンパイに浮かれてそんな大事なところに気が付かなかった私。
入館した時点ですでに瀕死ですが、レモンパイのため…と自分を奮い立たせ、ポーターさんに案内されるがままケーキショップへ。

ショップ自体はいかにもTHE高級!!という面構えでした…案内されなかったら絶対に入れなかったな。
おしゃれでスマートすぎて入り口がわからないやつ…スタッフさんに案内される前提なのか案内とか看板もほとんどないんですよね…。
それに高級ホテルのパンやケーキが置いてあるお店ってどうして”見るだけ”をああも拒むつくりなんでしょうね?

さて、ここに来るまで色々試練がありましたが、無事にレモンパイゲットです!
レモンパイの入った包みを受け取りお会計。
……隣でお会計してるマダム、服もメイクも雰囲気も只者じゃない……!
戦闘力53万はくだらないな…

なんてことを考え気を紛らわします。

そうでもしないとオークラという空間自体の戦闘力に加え、お会計スタッフの淀みない接客やお隣のマダムのアンニュイないかにも金持ちって雰囲気に押し潰されそうです。
無事会計を済ませ、道案内してくれたポーターさんはじめ多くのスタッフさんに見送られオークラをあとにします。

かろうじて撮ったオークラの写真。宝物館らしい。

オークラのやさしさ

……私、レモンパイ買いに行くのが本当にすごくすごく楽しみで。
久々にゴールデンカムイ感想以外のブログも書いちゃおうかな!
だったらお写真いるよね!

お店の人に許可もらってちょっと撮らせてもらおう!
…とか思ってたんです!

全然それどころじゃなかった!

あんな落ち着いたシックな空間でスマホでパシャパシャ写真でも撮ってごらんなさい。ご丁寧に許可までもらって。
お上りさん風情丸出し。空気の読めない大人です。
大恥をかいていたでしょう。

そういう意味ではオークラは優しいのかもしれないですね。
圧倒的な戦闘力で小娘の動きを封じ恥をかかせないという意味では。

試練はまだ続く

色々ありましたが無事レモンパイを入手し帰宅。
とは一筋縄ではいきませんでした。
帰りは違う駅から帰ろうと思い、オークラを出て来た道とは逆へ進んだのです。
今度は坂を下って駅を目指すのですが、さすが赤坂六本木虎ノ門。
目に入る建物すべてが大きい。圧巻。圧倒されます。
オークラを出て解放されたと思ったら今度は謎の高級ビル群に囲まれているわけです。
オフィスビルなのかマンションなのかそれとも別の建物なのか…さっぱりわからないけれど、どれもこれもエントランスの天井がとにかく高い!
私の住むマンションの3階くらいの高さがあるのでは?
これ地震来たら大丈夫なのかと田舎者らしい感想を抱かせがちな、物理的に威圧感のある建物の中を進みます。

周囲のビルは威圧感すごいし、暗くなっていたので道がわかりにくいしで、二つの意味で緊張してきた私。
見知らぬ道で、しかも暗くて人がいない状況ってすごくドキドキしませんか?それです。

犬の散歩をする人とすれ違って一安心しますがここでまた一つ問題が浮かび上がります。
犬の散歩をするってことはこの付近の住民だよね?赤坂六本木虎ノ門に住んでいる…だと……?
ジャージ姿でラフに歩いていても、この飼い主さんの戦闘力は、ここいらで犬を散歩させている時点で私とは桁違いであることが確定です。
さらには戦闘力でいえばそのワンちゃんにも私負けるんじゃない?
あのワンちゃん、絶対に私より高いご飯を食べていると思う…

周囲の戦闘力の高さに打ちのめされて私のライフはもうゼロに限りなく近かったです。
ようやくたどり着いた地下鉄入り口。
改札に向けて地下通路を歩いているとなにやら既視感があります。
振り返って確認すると、サントリーホールへ行くときによく使う地下鉄出口だったんです。
あまりにライフを削られるイベントが起こりすぎてまったく気付きませんでした。
レモンパイのおかげでよく使う駅出口ですら他人行儀に感じられたのでした…。

結論

帰宅後は疲労感がすごくてご飯もそこそこにすぐ休みました。

え?レモンパイ?

そりゃあおいしかったですよ。金額以上の価値がありまくりでしたね。

ただもう一度買いに行くかと聞かれると…

武装して戦闘力を限界まで高めないと負けちゃうので、またレモンパイ欲が高まったら、ね…。

感想
近くにおいしいレモンパイ置いてるお店がほしいなぁ。

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