ゴールデンカムイ第286話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第286話 タイムリミット

鶴見中尉による鯉登少尉父の協力を得ての駆逐艦の艦砲射撃。それを止めるため門倉が動き出した。ソフィアの手下のマンスールという男が必要らしいが見るからに小柄な男に何ができるのか…?

一方、喧嘩がしたくてたまらない男の一人・永倉新八は鶴見中尉と対峙していた。鶴見中尉が「人の嘘を見抜くのが得意」と言えば「どこまでが本当かもわかったか?」と返す永倉。
永倉はこの試すような発言のあと、鶴見中尉を目の前にし兵士二人にも銃を向けられた状態から逃げ出すことに成功する。その際、近くの民家の中に逃げ込む永倉を目撃する尾形の姿があった。

五稜郭の兵糧庫では残りの金塊を目指して穴掘りが続けられていた。駆逐艦に乗り切れなかった兵士たちが到着し敵兵力がそろう前に、権利書を持たせアシリパさんだけでも逃がすべきだという議論になるが、ゴールデンカムイが招いた事態を見届けたいアシリパさんはここに残ると宣言し、いざとなれば杉元がアシリパさんを安全に逃がすと言う。
そこへ門倉がやって来る。永倉の動きを見て手はず通りに進める旨を土方歳三へ伝えにやって来たのだ。門倉が開け放った扉から風が舞い込み、五稜郭の特定には使われなかった刺青人皮が解読済みのはずの暗号の上へ重なる。それを見て土方さんは門倉をある任務へ送り出したのだった。

 

戦って勝つ

最後に舞っていたのは門倉の暗号の写し…なんですかね?そこまで子細に見れてないのでぼんやりした判別なんですが…となると汽車の中で五稜郭だと解読したときに門倉の写しなくてもいいじゃん!ってやつはフラグだったんですねぇ。そのときはみんな見ても何も言わなかったので暗号の重ね方が間違っていたんでしょうね。今回の描写だけでは門倉の写しが入ったことで暗号が何を指すようになったのか私にはわかりませんでしたが…門倉は土方さんへの忠義に厚くウイルクにとってもリスクの低い刺青人皮だったでしょうから重要な情報を刻んだ可能性は高いですよね。それに門倉の暗号は鶴見中尉側はまだ手に入れていなかったはずですし…(たしかそうですよね?宇佐美が気付いて暗号が彫られているということは伝わったけれど暗号そのものは渡っていないはず…間違っていたらごめんなさい)

門倉の決死の任務とは何でしょう?牛山が「あの決死の任務」と言っていることから土方陣営には作戦がいくつかあってそれが事前に共有されているようですね。きちんと対策を練っているあたりさすが土方さんですし、土方陣営には「戦って勝つ」という道しか見えていないことの証拠にも思えます。杉元たちはそこまでこの争奪戦の先を見据えてケース分けをして作戦立案をしているわけではないですしアシリパさんは戦わずに済むならそれがよいくらいに考えていますもんね。本当に喧嘩がしたいんだなぁと思わせる用意周到さ。
一応誤解のないよう付け加えておくと、杉元たちはそもそもの金塊争奪戦参加の目的自体が揺らいでいたので何を勝利条件とするかが決まらなかった、というのがあってどう立ち振る舞うべきかポジションが定まらなかった、という事情はあると思います。アシリパさんの「見届けたい」というのも、今でこそ土地の権利書があるので父が本格的に始めたであろう一連の事態の顛末を見たいという気持ちだと理解できますが、それまでは「少数民族のために戦う」ことを指していたのか「ただ静観して行く末を知りたい」のかそれとも別の動機が根底にあるのか、判然としなかったですよね。今は土方さん曰く勝機がありそうなのでこのままでいいと思いますが、情勢が鶴見中尉側に傾き始めたら、アシリパさんはまず真っ先に権利書を持って逃げ、北海道の広大な土地をアイヌのために使うべく武力ではない闘争を始めるべきだと私は思います。それだとフィクション的にはあまり面白くない展開ですが、「勝利して目的を果たす」ということにこだわるならそうすべきなのかなーと。

門倉は強運でここまで生き残ってきて、出てくると緊迫した場面もコミカルになるので好きです。キラウシも門倉にあてられたのかコミカルなキャラクターになっているし。牛山も安定して生き残ってくれそうなので安心して見ていられますね。
……牛山の話をすると家永のことを思い出してしまって、マッドサイエンティストのあの人がああなるとはなぁとちょっと意外に感じたのを思い出します…。

 

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第285話 最終決戦

鶴見中尉による艦砲射撃が開始された。鯉登少尉の父の協力を得て室蘭に駆逐艦を待機させ、札幌から室蘭までは陸路で、室蘭から箱館までは海路で駆け付けたため、杉元たちの想定よりも早く到着したのだ。
砲撃から逃げるため堀へ飛び込んだ永倉新八は、味方のいるほうへは上がらずそのまま第七師団の兵士を探し泳いでいく。兵士を見つけた永倉は褌を白旗代わりにし鶴見中尉との対話を申し込んだ。

金塊探しのため掘り返した兵糧庫の地面の穴で砲撃をしのいでいた杉元とアシリパさんと土方歳三は、五稜郭から逃げる算段を話していたが、白石は残り半分…一万貫の金塊が五稜郭にあるのかをはっきりさせたいと涙ながらに訴える。

鶴見中尉との対面がかなった永倉新八は「金塊はなかった、土地の権利書があった」と鶴見中尉に伝えた。北海道の未開拓の地を開墾すれば農地にできるうえ鉱産資源も手に入る。土地はアイヌ民族にだけ使用権があり、第七師団にも有古イポプテのようなアイヌ出身の兵士がいるため、使用権に問題はないだろう。つまりは鶴見中尉側にも権利書の価値は大いにあるのだ。
その広大な土地の権利を交換条件にして、永倉新八は皆の命の保証を申し入れる。土方歳三はただ死に場所を求め喧嘩をしているだけ。箱館戦争で辛くも拾った命をここで捨てることはない、説得して投降させる――
しかしそこは土方歳三も永倉新八も新撰組。死に場所を求めているのは永倉も同じだった。権利書を盾に艦砲射撃を封じ喧嘩をするつもりの永倉の真意を、鶴見中尉は見抜いているし、永倉もそれを承知の上のようだった。

 

本当に終わっちゃうんだね

ついにこの副題が来たか、というのが最初に抱いた感想。この箱館が最終決戦の地になるのでしょうね。
牛山の発言もメタっぽくとらえると、もう金塊を探して北海道内を移動することはない、と取れますし…。

本当に野田先生はここで決着をつけるおつもりなのですね…!284話と285話の間に休載が一ヶ月程度あったので、取材をおこなって更に物語を広げていく予定なのかとやや身構えましたが(実際SNSでは編集部意向による引き延ばし説もけっこう見かけました)、どうやら違ったようですね。おそらく次回作のためのものでしょうか?それか更なるゴールデンカムイコラボ案件のためでしょうか。
人気がまったく衰えない作品ですし(ほんとにすごい!最初から今までずっと面白い)、アニメもまだ続きがありますし、色々収まったら北海道も集客要素がほしいでしょうし、しばらくは様々な監修があると思うのですよね。なので野田先生がすぐに次回作を連載とはならないと思うので、連載終了してもしばらくはゴールデンカムイの世界に浸れそうだなぁと個人的には思っています。

それにしても面白さも人気も絶頂のままゴールまで全速力で駆けていて、それに少しでも多くの人を巻き込むため全話無料公開は本当にすごい。これでまた多くの人がゴールデンカムイの面白さを知って、作品が盛り上がりますね。ブログのアクセス数も伸びていてありがたい限りですw

さて今回のお話の中身のほうは、永倉さん最高ですね。なかなかに喧嘩っ早い人として描かれていたはずなので投降だなんてあり得なくて…土下座して降伏すると見せかけて見えないところであの悪だくみ顔。土方さんも永倉さんも、この人たちは生き残りが二人だけになろうが何が起ころうがいつまでも新撰組であり続けてる。昔から変わらず、ただただ喧嘩がしたいだけ――。蝦夷共和国とかの大義名分じゃなく心の底からそうしたいのだというのがよくわかって、大変よろしいですね。人を巻き込んで喧嘩する是非とか問わず好き放題暴れてほしいですよこの喧嘩好きたちには!

 

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第284話 私たちのカムイ

午前三時半、五稜郭の兵糧庫の地面を掘り続け、ついに大きな箱が出てきた。中には厳重に防水対策をされた冊子が入っていた。
それは土地の権利書。かつて箱館につくられた蝦夷共和国の政府からアイヌが未開拓の北海道の地を金塊で買う契約を交わしていたのだ。なおこのとき土方歳三は官軍との戦いでそれを知るどころではなかった。
しかし金塊を受け渡す前に蝦夷共和国は消滅。榎本武揚が明治政府にこのアイヌとの土地の契約を引き継ぐよう働きかけてくれたおかげで、この契約は今でも有効なようだった。
アシリパさんは金塊の使い道をずっと考えていた。森のある土地を買い占める。戦わずにアイヌを守る道はこれ以外にない、と。しかしそれは昔のアイヌたちによってすでに達成されていた。災厄をもたらすゴールデンカムイは、アイヌが必要とするカムイになっていたのだった。
アイヌが北海道の土地の権利を有しているということは、つまり、金塊はすでに明治政府に支払われている、ということを意味していた。金塊を夢見て奔走していたアシリパさん以外は拍子抜けしてしまう。
だがそこで土方歳三があることに気付く。土地の権利の購入に使われた金塊は二万貫あると言われているうちの一万貫のみ。残り一万貫は果たしてどこにあるのか?

そのとき五稜郭の稜堡の一角で爆発が起こる。夜明けの到来と共に起こった爆発はにこやかに朝の挨拶をする鶴見中尉の先制攻撃なのだろうか。

 

ゴールデンカムイ!!

ここのところ毎回胸が熱くなる展開すぎます…!
表題でもあり作中で誰もが求めた金塊こと黄金のカムイ、ゴールデンカムイ。多くの人間を巻き込み命を奪ってきたこのカムイは災厄をもたらす存在としてまるで忌避されているかのようでしたが、実は遥か昔に土地の権利書に化けて今アシリパさんが必要とする存在になってくれていた。悪いのはこのカムイではなくそれを求める人間のほうだったんですねぇ。
アシリパさんが考え得る最良の道を過去の人たちがすでに実践していたという、時を越えた意志の共有。そして登場人物たちを取り囲み不幸なほうへ不幸なほうへ誘っていたかに見えた存在が、実は未来を切り開いてくれる手ほどきをしてくれていたという変わり身。今回のこの二点はアツすぎますね。それと同時に、金塊がなくてよかった…と思いました。だって金塊があったらみんな欲望丸出しで、今度は今味方として組んでいる杉元たちと土方一派の争いも始まるわけでしょう?そんなのは見たくないよ…。

残り一万貫の存在や鶴見中尉の真の狙いなど不穏な要素はまだまだありますが、黄金のカムイがアイヌが愛する北海道の大地そのものになっていて、もう素直に感動しました。ありがとう、野田先生。こんなに素敵な展開、読み始めた当初はまったく想像していなかった…果ての果てまで殺し合うものかと思ってました。。

さて、一万貫が土地の購入に使われたとなると、気になるのは鶴見中尉の目的ですよね。金塊の捜索を命じた奥田中将はもしかしたら本当に知らなかったかもしれないですが、鶴見中尉ほどの人が明治政府がすでに金塊を受け取っていた(ハッキリ受け渡したとは描かれていないですが少なくとも一万貫の使い道はすでに決まっていた)事実を知らないでしょうか…。
残り一万貫をめぐっての争奪戦だった?それとも権利書を奪い取るため?権利書を無条件譲渡させるためにここまで手を尽くし杉元たちを追い詰めてきたのですかね?
鶴見中尉がほしいのは(もちろん金塊もあるに越したことはないでしょうが)北海道の広大な土地だとすると、権利を譲渡させるという目的はわりと理にかなっている気がします。一番初めに語られた鶴見中尉の目的は、軍事工場を北海道に作り軍事産業で経済活動をおこなうことでしたからね。記憶があやふやなので表現はアレかもしれないですが。
本当に鶴見中尉は果たしてどこまで知っているのでしょうか…。気になりますがしばらく休載なんですよね!早く続きが読みたい…!

ちなみに今回、地名は「函館」ですが蝦夷共和国ができたのは「箱館」となっています。明治期に入って蝦夷から北海道へと呼び名が変わった際に「はこだて」の漢字も変わったようですね。理由は諸説あるらしく少し調べただけではわかりませんでしたが、同じく漢字の変わった「大坂→大阪」と同じく時の中央権力への抵抗が起きた土地ですので、そういう理由かなぁと思うと少しだけロマンを感じます…。

 

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第283話 神の刺青

五稜郭は稜堡式城郭といい戦いに特化した形状をしていた。星形の先端部分を稜堡といい、そこに兵を配置することで死角をなくすことができる。稜堡に配置する兵はソフィアたちパルチザンも戦力として考え、あとは彼らが到着するまでに塹壕を準備せねばならない。

杉元や白石にとってソフィアは、極東ロシア少数民族のために戦っていたはずなので信用できるかどうかわからない。土方歳三は手を組まねば鶴見中尉に全て奪われるためやむなしという考えだが、アシリパさんは信用できると言う。
函館へ向かう汽車の中、パルチザンたちはリーダーソフィアの演説を聞いていた。同志ウイルクが思い描いた北海道の多民族国家で足元を固め、ユルバルス(キロランケ)が思い描いた極東連邦国家へと広げていく。二人の仲間の遺志をどちらも継ぐとソフィアは決心したのだ。その様子を聞いているのかいないのか、同じ汽車の中で目を閉じている尾形の姿もそこにあった。
一方、札幌停車場では鶴見中尉が運転士に向け何か協力を要請しているようだった。また同じく函館へ向かうであろう汽車の貨物車両にヴァシリが乗り込んだ。金塊争奪戦の関係者たちが続々と函館に集まってくる。

杉元たちは土方歳三の指示で五稜郭の中の兵糧庫を掘り返していた。他の建物や堀など金塊を隠した可能性のある場所は多々ある中でなぜこの兵糧庫なのか。その理由は、土方歳三だけに彫られた「神」の文字の刺青。暗号解読の際にその「神」の文字が兵糧庫に重なっていたからだった。

 

函館全面戦争秒読み

ついに土方さんの刺青が…!お年のわりに引き締まった肉体でドキドキしちゃう。。
「神」、カムイを意味する文字だなんて、間違いなく特別な意味がありますよね。絶対に土方さんにしか彫られていない。土方さんとウイルクの間の信頼関係がどのようなものかいまひとつわかりませんが、ウイルクは土方さんを信用してこの文字を託したのでしょうね。作品の題名にもなっているカムイを意味する漢字が終盤で重要な意味を担ってくる展開はアツすぎます!
そしてこの「神」の文字は鶴見中尉は知らないはず。土方さんの刺青はおそらく今回脱ぐまで本人くらいしか知らなかったはずですからね。この点では土方さんのほうが一歩リードしていますね。あとは五稜郭籠城戦を乗り切れば…というところですが。鶴見中尉が五稜郭の性能を知らないはずはないし何かしら対策してくるだろうなぁ。砲弾なんて撃ち込まれたら生身の兵士なんてひとたまりもないし。

そしてやっぱりいた尾形!どこでどう嗅ぎ付けたのかわかりませんが120名のパルチザンと一緒に汽車に乗って来るとは…。これはもしかしてパルチザンに紛れて五稜郭に入ってくるパターンありますかね?
そして鶴見中尉は汽車の運転士に何を依頼した(脅迫した)のか…函館全面戦争が楽しみすぎます!

………楽しみなんですが。彼らが走り抜けたあとの歴史を生きる者としてはやはり複雑な気持ちになるのが、今回のソフィアの言葉でしたね。
史実通りの結果となるなら北海道は独立せず多民族国家にもならず、極東連邦もできず…形としては鶴見中尉が描いた、日本国存続というルートになってしまうんですよね。
もちろん結果が全てではないのでそこに至るまでの金塊をめぐる人々の戦いそのものが楽しみたいので、結果自体はいいのですけれど。
でも、ウイルクもキロランケも命を落とし、おそらく多くのパルチザンも五稜郭で命を落とすのだろうと思うと……命を懸けた結果が夢破れてなのだと思うと……ここから先の展開、おそらく胸が締め付けられる描写が多いのだろうなーと覚悟する次第です。
一体、ゴールデンカムイとは何のでしょうね?手にするのは誰?手に入れた者の望みはかなうのか?彼らは金塊争奪戦後どういう人生を歩む?気になることは尽きないですねぇ。

 

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第282話 一刻

五稜郭近辺にいた第七師団の兵士3名を始末したが、持っていた電報から鶴見中尉も暗号を解き函館へ向かっていることを知る一行。暗号解読に成功したというアドバンテージがなくなり目に見えて焦る白石。果たして函館山のロシア領事館から運ばれた金塊は五稜郭の具体的にどこに隠されているのか。見つけるより前に鶴見中尉が追い付いてしまう可能性が高い。また、金塊を見つけられたとして大量の金をどう運ぶのかという問題もあった。そもそも金塊を発見してすぐに持って逃げなければならない事態なぞ誰も想定していなかったのだ。

そこで杉元は五稜郭での籠城戦を提案する。土方歳三は戦闘を想定してすでに手を打っていた。ソフィアを筆頭としたゲリラ勢力を函館に向かわせているのだ。そして土方歳三は五稜郭の戦闘経験があった。

 

函館山と五稜郭

先週までちょっと勘違いしていましたね私。。ロシア領事館と五稜郭の位置がイコールといいますが五稜郭の中に領事館があるのかと思ってました。。五稜郭に行ったこともあるはずなのにこの勘違い…。
一旦函館山のロシア領事館に運んだ金塊を、ウイルクたちが五稜郭へ運んだのですね。アシリパさんの言う通り何往復もして。

そして金塊は本当に五稜郭にあるので間違いない様子。鶴見中尉の電報が物語っていますね。ということは音之進誘拐事件のときには鶴見中尉は金塊には本当に気付かなかったわけか…。
まぁこちらはまだ五稜郭へ鶴見中尉が向かう理由が語られていないので可能性の余地は残されていますが、五稜郭が最終決戦の地になるのは間違いなさそうですね。史実において土方歳三最期の地となった五稜郭でこのゴールデンカムイをめぐる物語が幕を閉じようとしていると思うと……胸に迫ってくるものがありますね。

 

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第281話 函館のひと

函館に到着した杉元・アシリパさん・白石・土方歳三・永倉新八・牛山・都丹・門倉・キラウシ・夏太郎は真っ先に五稜郭――刺青人皮の暗号解読結果が示す場所へやって来た。
五稜郭は元は江戸幕府の役所であり土方歳三はじめ幕軍が官軍と戦った最後の場所。そして明治30年までは陸軍練兵場があった。広い五稜郭の中でも目指すべき場所は決まっていた。海賊房太郎がアイヌの老人から得、今際の際に白石に伝えた場所、それは「函館山のロシア領事館」だった。

ウイルクたち七人のアイヌがまだ仲間割れを起こす前、キムシプの案内で七人はここ函館のロシア領事館へやって来ていた。建物内に運ぶときにいたというキムシプの証言を基に、図書室に作られた壁を破壊し地下室へ歩を進める。
そのとき建物の外に誰かがいることに仲間の一人が気付いた。扉を破り中へ入ってきた人物は鯉登少尉の父だった。音之進少年誘拐事件の折にもこのロシア領事館が舞台となっていたのだった。そしてウイルクたちには気付いていない様子で鯉登少尉の父は領事館を立ち去る。
再び地下室の探索へ戻る七人のアイヌたち。地下室に置かれているものに灯りを近づけるが、照らされたそれを見たウイルクの表情には驚きや焦りが見て取れた。キムシプは意味深に「ウェンカムイにみんな殺された」と言う。

話は杉元たちの時代に戻る。暗号解読の際に土方一派には海賊房太郎がもたらした函館という具体的な地名があったため五稜郭にたどり着くのが早かった。鶴見中尉が果たして暗号を解読できたのか、できたとして最速で移動した土方一派に追いつけるのか――そう高を括る白石の背後に第27聯隊の肩章をつけた兵士らが迫っていた。

 

またもニアミス

函館のロシア領事館って聞き覚えがあるなと思ったら。音之進くん誘拐事件でたしかに出てきましたね。ちょっと今手元に既刊がないので確認できずなんですが…犯人からかかってきた電話の発信源がここだったような??
細かいことはおいておくとしてもすごいニアミス!あの誘拐事件のあと鶴見中尉はロシア領事館を調べたりはしなかったんでしょうか…調べてたらとっくに金塊(かどうかも今回のウイルクの反応ではあやしいけれど…)を手に入れているし暗号解読する必要もないですけど。ていうかそれだと物語が始まらないな…。
でもこのニアミスは一体何を意味するのでしょう?何の意味もなく同じ場所、しかも暗号解読結果の重要な建物を二度も出すわけがないし、ここで同時刻にこの事件がありましたよということを今回の話で示す必要もないし…やはり鶴見中尉側はすでに何かこの時点で情報を得ていたのでは?今回のニアミス描写はそれを仄めかしているのでは?と私は思います。

さて、函館のロシア領事館地下室に隠されていたのは、金塊なんでしょうか?ウイルクの反応を見る限りそうではなさそうな可能性もあります。もしくは金塊は金塊だけども明らかに誰かが手をつけた形跡があるとか。いずれにせよウイルクだけが異変に気付いているようなので金塊があるにはあるのかしら。でも何か事前に得ていた情報と違う部分がある…といったところでしょうか。

鶴見中尉がウイルクたち存命時にすでに函館のロシア領事館にアクセスしていたことやウイルクが金塊に違和感を覚えたことを基に想像すると、現在の鶴見中尉は函館ではない場所へ向かっていて、函館にいる兵士は第七師団のほんの一握りだけ…ということではないでしょうか。肝心の函館ではない場所、というのが皆目見当もつかないのですが、星形から連想される別の場所が鶴見中尉には心当たりとしてあるのかも…。海賊が掴んできた情報自体がミスリードの可能性だってありますからね。

都丹の言う通り、金塊は一体どこから来たのか…本当に金”塊”と呼べるほどの量が北海道で採れたのか…まだまだ謎は尽きないですね。

 

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第280話 決意の号砲

鶴見中尉は自らが撃った菊田にある紙切れを見せた。それは菊田が中央とやり取りしていた手紙だった。札幌の中島遊園地のベンチでタバコに見せかけ残したのだが(デッド・ドロップ)、通りすがった男性に拾われ、そしてその男性はさらに宇佐美にその手紙を渡していたのだった。
中央への情報の受け渡しの際に菊田の生存が確認できなければいよいよ中央が鶴見中尉を止めにかかるはず。それを理解したうえで鶴見中尉は菊田を撃ち、必ずや金塊を手に入れるという決意を示したのだ。
そのとき菊田が出した名は、中央ではなくノラ坊。ノラ坊が必ず鶴見中尉を倒すはずだ、と言い、胸元から拳銃を取り出すが、撃つ前に月島軍曹によって撃たれ菊田は絶命した。

一方の杉元たちは汽車の中で暗号の解読に成功していた。アシリパさんの言ったように、他の線と交わらず突っ切っている線が現れ、その形は五稜郭を示していた。
刺青は全て集めなくても解読が可能であることは土方歳三陣営も第七師団も理解していたが、そのおかげで両陣営がほぼ同時に解読するという結果になっていた。
汽車はもうじき函館に到着する。

 

役目を終えたら

菊田さんはやっぱりあのカーチェイスのときに杉元をかばったんですねぇ…。拳銃を持っていたのにもかかわらず蹴り落すに留めたのはどうしても殺したくなかったからなんですね。
実際に接していたのはお見合い大作戦の短い間だけだったのに、鶴見中尉を倒すのはノラ坊だとまで言える杉元への信頼感。菊田にとって杉元は、弟の代わりに許しをくれた人で、弟のようにかわいい存在で、でも不死身と呼ばれるほど強く頼れる男なんでしょう。このほんの短時間で、中央ではなく杉元を信頼しあとを任せてしまうほどの菊田からの思いの強さ。杉元も、菊田さん相手なら故郷から出たばかりの純粋で素直な頃に心が戻っていそうで、兄弟みたいな二人でしたね。そんな人すらも黄金のカムイのせいで失ってしまいましたが…。

月島軍曹は心の底から鶴見中尉を信じているというような具合ですね。やや疑いのまなざしをまだ持っている鯉登少尉とは違う…。かつて鶴見中尉に対して妄信であった鯉登少尉と、尽忠であった月島軍曹が入れ替わったように見えます。鯉登少尉は今回一コマのみの登場ですが、その表情からはアシリパさんのたった一言の情報だけで一人で暗号を解読してしまった鶴見中尉の恐ろしさを目の当たりにしておののいているように見えるような。この二人の行き着く先はどこなのでしょうね…。特に鯉登少尉の今後の出方は楽しみです。

そしてついに金塊の隠し場所が判明!まさかまさかの五稜郭。
北海道の有名どころはたいてい出ている作品なので、いつ函館が出るかなー土方さんもいるし五稜郭はアツそうだなーと思ってましたが。おそらく五稜郭が最終決戦の場所になるのでしょうね。土方さんが史実では最後に戦った場所…。そこで彼が何を思うか、全員が何を見つけるのか、非常に楽しみです。

本当にもうじきこの作品の連載は終わってしまうのですね……。
さて今頃尾形はどこにいるのかな?解読結果を盗み聞きしているかな?

 

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第279話 俺の手柄

菊田が杉元に貸した軍帽は日清戦争で病死した菊田の弟・藤次郎のものだった。飯を食うために陸軍へ弟を誘った結果、苦しんで死なせてしまった――「地獄行の特等席」という発言も合わさり、菊田が弟のことで自らを責めているのは明らかだった。
そんな菊田に対し杉元は、陸軍に入るきっかけは菊田だが最後は自分で決める、だからもう自分を許してはどうか、と声をかける。その杉元の姿に菊田は弟を重ねていた。観念した様子の菊田は杉元に軍帽を譲り、二人は札幌の教会近くで再会するまでしばし別れたのだった。

その後、陸軍第一師団長・奥田秀山(ヒデノブ)中将に呼び出された菊田は、第七師団への転属を言い渡される。鶴見中尉の監視と報告の任務を背負うのだ。そしてその部屋には尾形もいた。同じく鶴見中尉の監視をする者だが共倒れを防ぐためにお互いの邪魔をせず動くように、と奥田中将は菊田へ説明するのだった。

二〇三高地で頭を撃たれたはずの花沢勇作が目を開くところで杉元の夢は終わる。現実は汽車の中で、アシリパさんと土方歳三が中心となり暗号の解読を進めていた。
「ホロケウオシコニ」のいずれかの音を持つ漢字が四文字以上入っている皮を重ねると文字の間隔が合う、というところまで解読は進んでいた。もとは漢字がほぼ読めなかったであろうアシリパさんに漢字を用いた暗号を残したウイルクの真意は、「和人と協力せよ」なのか「和人を利用せよ」なのか。
そしてアシリパさんは海賊房太郎が渡した、ウイルクが作り支笏湖で落とした金貨を見て、「どの線にも交わらない一本の線を表す文様」が刺青にも共通していることを見つける。

一方の第七師団は、菊田が有古を届けた病院から鶴見中尉たちの待つ教会へ戻ってきていた。ノラ坊こと杉元と再会できた喜びを噛み締めながら。不死身の杉元の日露戦争における活躍は目覚ましく、陸軍入りのきっかけを作った菊田としては誇らしかった。
そして教会内では鶴見中尉が暗号を解くことに成功していた。ついに金塊にたどり着くぞとざわつく他の面々を、まだまだこれからだとたしなめたかと思いきや、鶴見中尉は菊田の胸元に二発、発砲した。

 

役目を終えたら

やっぱり尾形も中央スパイだった………
どういういきさつでそうなったかはよくわかりませんが、菊田とは敵同士ではないにせよ協力する味方でもないといったかなり淡泊な間柄だったのですね。この関係性が、あの札幌麦酒工場ですれ違った場面に凝縮されていて、非常に良いです…味わい深い…。
尾形ももとは第一師団にいたのですかね?茨城から東京の第一師団へ入団?けど鶴見中尉の信頼もかなり得ていたようだったしいきなり第七師団に入った線のほうが濃厚かなと思うのですが…それだと奥田中将とのパイプはいつ頃できたのですかね。
尾形の出自を奥田中将が知っていたら、派閥争いにおいて利用していない手はないので、たぶん奥田中将は知らなかったのかな…でも第七師団ではみんな知っているようだったし奥田中将の耳に入っていないはずはないし…当時は妾の子はそれなりによくあることだったのですかねぇ。でも妾の子はよくて本妻との子を財閥に入れようとするのが恥というのはちょっとよくわかりません…私の現代の感覚で読んではいけないってことなんでしょうか。

そして鶴見中尉はやはり菊田が中央のスパイであることに気付いていたのでしょうね。まぁもともと第一師団にいた人間が勇作さんの件…正確に言うと奥田中将から金塊の件を聞かされて以降、急に転属してきたらまずあやしいですもんね。それ以外にも色々確証を得るに十分なことが色々あったのでしょうが。
それにしてもこのタイミングまで泳がせていたのは、今までは中央に報告されても特に障壁にならないという自信があったからなのですかねー。でも実際に金塊の在り処が割れたらさすがに中央にそれを知られるわけにもいかないので始末した、というところでしょうか。
弟分として短い期間ながら可愛がっていた杉元が生きていたことを知り、更には杉元の回想(夢)の中で弟を重ね合わせた杉元から許しももらえて…死亡フラグが立ちまくっている今回の菊田。杉元と殺し合う未来はなくなったし、忠誠を誓っている相手も特にいないでしょうし(中央には仕方なく、でしょう)、この世に未練はもうないのではないかな…と思ってしまいました。きっと地上での役目を終えたのでしょう…。地獄行の特等席だなんて言わず、弟さんの待つ天国で兄弟仲良くいてほしいものです。

杉元の回想の最後については、勇作さんが二〇三高地で撃たれたことを杉元は知っていたのですかね?特に明確に今まで言及されていないような気がしますが、私の記憶違い?
それはともかくとして、最後、脳天を撃ち抜かれて間違いなく即死したはずの勇作さんが目を見開きこちらを見る、という、おそらく幻覚。そんな幻覚を見るだなんて杉元は罪の意識があるのでしょうね…。尾形と同じじゃん。尾形は撃たれた勇作さんが倒れる前にこちらを振り向いた幻覚を見て、杉元は倒れた勇作さんが目を開いて見つめてくる幻覚を見て。二人とも似た者同士。そして杉元はけっこうたちが悪い。菊田には、自分を責めるなというようなことを言っておきながら、自分は勇作さんの別の道があるのを知っていたのに戦場へ向かわせて死なせてしまった、とでも思っているのでしょうか?
菊田のように堂々と自分ができたこと・したことを誇りに思いそれを拠り所にしていてほしいですね。杉元は寅次のことも梅ちゃんのことも勇作さんのことも、自分が関わった人間のことを思いすぎていて…優しさの表れでもあるとは思いますが、そんなに自分を責めて自分の心を痛めつけて楽しいか?と聞きたいくらいです。この優しすぎる男は金塊争奪戦の最後に少しでも救われるのですかねぇ。

 

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こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第278話 花枝子お嬢様とふりちんノラ坊

花枝子を鶴見中尉・月島軍曹・尾形・宇佐美から守るため全裸で戦う杉元。ようやく現場に菊田も駆け付ける。鶴見中尉は花枝子お嬢様と一緒にいる男が花沢勇作ではないことに気付くが、杉元の暴れっぷりはまったく衰えず。仕方なく月島軍曹が発砲するが、寸でのところで割って入った菊田により杉元は被弾を免れ、杉元・花枝子・菊田の三名は山村ハマ子の活躍もありなんとか帝国ホテルの一室から脱することができた。
ホテルの外まで逃げる途中に花沢勇作本人と出くわしてしまうが、本来見合いをするはずだった男をかわして花枝子は杉元の手を引き進む。

ようやくホテルから離れた往来まで出てこられたが、そこで花枝子は杉元と結婚したいと言い出す。それに対し杉元は自分は陸軍に入るのだと断る。さらに山村ハマ子が三人に追いつき、杉元と花枝子の結婚なぞ花枝子の家が絶対に許さないだろうと花枝子を諭す。花枝子は行き遅れになりつつあるのが悔しくて素敵な男性を結婚相手として見つけ自分の優秀さを証明したかったのだった。山村ハマ子の言葉で目が覚めた花枝子は杉元と深いお辞儀を交わし、去っていった。

花枝子が去ったあと、菊田は杉元に花沢勇作のことは忘れろ、と伝える。そして陸軍に入るという杉元の言葉を本気と受け取っておらず、杉元に貸した弟の軍帽を返すように言う。

 

自分の価値を知る人がいるということ

今回のMVPは間違いなく山村ハマ子でしょう!!名家の女中として暮らしていてこの言葉をお嬢様にかけられるなんて素晴らしい。きっとお嬢様の素晴らしさとそれが評価されない世の中への悔しさを一番近くで見てきたからこそ出てきた言葉なのでしょうね。
ゴールデンカムイは明治時代の日本が舞台ですが時折こうして現代にも通ずる価値観を持った人たちが登場するのが面白いですよね。殺伐とした殺し合いの中でホッとできるエピソードはありがたいです。きっと彼らは当時からしたら浮いていたのでしょうけど、私も行き遅れなんて価値観はクソ喰らえだと思いますし、杉元と同様に数回の見合いだけで人生のパートナーを決めることに違和感があります。女性は結婚の道具みたいな見方だったんですねぇ。
花枝子お嬢様は自分を身を挺して守ってくれた杉元に惚れて、素敵な恋をしたなぁ…と今回のお見合い替え玉大作戦はホッコリ温かい気持ちになりました。男性を見る目がありますよ彼女は。のちに財界で「女帝」と呼ばれるほどの大活躍を見せる花枝子お嬢様ですが、日露戦争での活躍も考えるに、当時主流だった「どんな生まれで誰と結婚するか」という価値観ではなく「自分がどんな人間で何を成すか」という価値観で生きていた、非常に先進的な女性だったのでしょうね。この価値観は、選択を他人任せにせず自分の心に素直になるというゴールデンカムイ全体を貫くテーマとも共通しているものがありますね!

菊田はなぜ杉元の陸軍入りを拒むような素振りを見せるのでしょうか?弟さんのこともあって軍隊に入るのが幸せとは限らないと思っているから?自分が引き込んだせいで一人の若者の未来を戦争に捧げさせる罪悪感があるから?
地獄行の特等席」という決め台詞も菊田がここで杉元に言うものだったのですね。杉元の回想のスタート地点です。まさか下半身が丸出しだったとは思いませんでしたが…。

それにしても勇作さんの替え玉の次は花沢夫妻の替え玉って、菊田さんには作戦の相談ができる人がいたほうがよかったんじゃないかな…。

 

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第277話 花沢勇作童貞防衛作戦

花沢勇作の見合いの件は鶴見中尉(当時は少尉)の耳にも入った。第七師団所属のはずの鶴見中尉が第一師団長・奥田秀山(ヒデノブ)中将に呼び出されていた。話の発端はアイヌの金塊。
中央のため金塊を見つけてほしい、第七師団長の花沢閣下には貸しがあり自由に動けるので集めた情報は上官たちを飛び越え逐一私へ報告してほしい――というのが奥田中将の依頼だった。花沢閣下への貸しというのが、今回杉元も関わっている勇作さんの見合いの件だ。
しかしながら奥田中将の会話からうかがえる事情はもう少し複雑なようだった。
まず花沢閣下は薩摩藩出身。当時の陸軍内では薩摩と長州の派閥争いがあり、薩摩側に不利になることを恐れ小倉藩出身であり中立の立場である奥田中将に本件の助けを求めてきた、というのが奥田中将の談。そしてさらに鶴見中尉が新潟は越後長岡藩の名門士族の出であることも明かされる。
北越戦争の恨みがあり薩摩も長州も憎いはずだ、アイヌの金塊で陸軍内の藩閥政治に終止符を打とう、と奥田中将は畳みかける。

第一師団司令部を出たあと鶴見中尉は、奥田中将は薩長の派閥争いにおいては中立ではなく長州側だと推測していた。奥田中将は薩摩側へ金塊が渡るのを恐れているのだろう。当時の陸海軍では「薩長出身者でなければ軍人にあらず」と言われるほどに薩長の力が強く、激しい派閥争いがあったのだ。
ロシアでの諜報活動により得たアイヌの金塊の情報の裏付けも取れ、北海道でいよいよ金塊探しをおこなう前に、花沢勇作と菊田軍曹に会うため鶴見中尉は陸軍士官学校へ足を向けた。

勇作さんの見合い相手・金子花枝子令嬢から二度目の見合いについて連絡があった。場所は同じく帝国ホテル。杉元は菊田に替え玉とバレたらどうするのかを聞く。勇作さんの童貞を奪えという今回の見合いの意図を知っている令嬢はどうなるのか――その質問に菊田は「第2の作戦」とだけ答える。
陸軍士官学校では見合いの件が勇作さん本人にバレていた。事務の女性がうっかり「帝国ホテルの件」と口を滑らせたのだ。ここ数日の勇作さん宛の手紙・電報はすべて菊田軍曹を通るようになっていた。直接本人に聞くと言い出ていった勇作さん。そこへ入れ違いで鶴見中尉がやって来て、花沢家の醜聞を知る人間が帝国ホテルに集まる事態になる。

帝国ホテルでは再び杉元と金子花枝子が食事の席についていた。杉元のもとへ運ばれるのはビーフスチウ。しかし給仕の女性が手を滑らせて杉元の軍服にシチューをぶちまけてしまった。着替えを進め上階へ杉元を連れていく金子花枝子。階段を上がる二人の様子を月島軍曹が見ており、勇作殿ではないかと鶴見中尉一行はあとを追う。
帝国ホテルの客室まで連れてこられた杉元は、あまりに周到な用意にあやしいと思いながらも、金子花枝子に勧められるがまま浴室で軍服を脱ぎ丸裸になっていた。そこへ浴室へ入ってこようとする金子花枝子。扉を閉めてなんとか金子花枝子と浴室に二人きりになるのを防いだ杉元だが、金子花枝子は「私を拒むなら考えがある」と言い、今回の件は花沢家にとっては醜聞になるのだと言い放つ。
母上が私を軍から遠ざけたいのだろうと勇作さんになり切って答える杉元。花沢夫人はかつて日清戦争で広島予備病院で看護婦をしていた。戦争の怖さをよく知る母の気持ちを汲んではどうか、という金子花枝子の揺さぶりに、杉元は「勇作が決めることだ」と替え玉と偽ることを捨てて答え、浴室の窓から外にいる菊田へ向かって替え玉であることが知れた合図を送った。

その頃、金子花枝子と杉元がいる客室の前では、先ほどの給仕の女性に扮していた、金子花枝子のお付きの女中・山村ハマ子が仁王立ちしていた。鶴見中尉に、陸士候補生と若い女性を見なかったかと聞かれ、知らないと白を切るハマ子。しかしハマ子が守るようにして前に立つ扉から、金子花枝子が「勇作さん」と呼びかけるのが聞こえてしまい、菊田が見合いを潰すよう指示されているにもかかわらずなぜ二人きりで部屋にいるのかと鶴見中尉は非常に訝しみ、客室の扉を蹴破って中へ入った。
突然の乱入者に、出ていかないとすべて陸軍に話すと震えながらも言い放つ金子花枝子。そんな彼女に鶴見中尉は、穏やかな紳士的な物腰ながらも、そうするならあなたを殺さねばならないと返す。
そのやり取りを浴室のドア越しに聴いていた杉元。口封じに殺すのが菊田の言う「第2の作戦」とは許せない、と憤り、裸に軍帽だけの格好で浴室から飛び出す。そして未だ勇作さんと会ったことのない尾形百之助にとって、替え玉とはいえこれが腹違いの弟との出会いになるのだった。

 

誰のための道か

今回は鶴見中尉の出自が明らかになりましたね!越後長岡の名門士族…。
文句のないお家柄であることがわかって、一つ疑問なのが、鶴見中尉って日露戦争後も中尉までしか昇進してないのですよね…。士官学校を出てすぐ少尉になるものだったと以前調べた際に本で読んだ記憶があるので、日清戦争やロシアでの諜報活動などがあったことを考えると、勇作さん童貞防衛作戦のときには少尉ですが、この時期にも中尉くらいにはなっていてもよいものなのでは?と思うのですが…。諜報活動は大っぴらに評価されず昇進にはあまり影響がないとか?それとも上官をすっ飛ばして奥田中将へ報告、という変な報告体系があるがゆえに、きちんと自分の上官に評価されていないのでしょうか。こちらの推測は作中にも仄めかされる描写がありましたよね。
あとはやはり今回出てきた薩長派閥争いでしょうか。九州出身でない鶴見中尉は昇進のチャンスがあまり回ってこないのですかね…。そういった事情があるなら、「中央にはうんざり」という今回の発言も納得です。こうして使われるだけ使われて見返りはほとんどないのですからね…。

そして中央からも鶴見中尉に正式に(奥田中将が上官すっ飛ばさせてるあたり正式とは言い切れない気もしますが)金塊捜索の依頼がされていたということも明らかになりました。だからこそ中央からのスパイとして菊田が鶴見中尉のもとについていたのですね。でも中央から金塊の話があった時点で菊田が鶴見中尉側にいなかった、という事実から、菊田=中央のスパイ、というのに鶴見中尉はもう気付いてそうな気もしますが。

中央のスパイといえば菊田と尾形の関係も気になるところ。おそらく今回の勇作さん絡みの件で接触があったであろうことは想像できますが、そこからどうして尾形が中央側へつくようになったのか?それとも本当は菊田とも仲間ではなく二重三重に周囲を騙しているのか?物語もかなり終盤へ来ているのに未だにまったく真意が読めない男です、尾形は。

ところで中央=第一師団in東京、という理解なのですが合ってますよね…?

 

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