ゴールデンカムイ第191話感想

こんばんは、うたげです。
今週もゴールデンカムイ最新話の感想記事です。
ネタバレありますので未読の方・単行本やアニメ派の方は気をつけてくださいね。

 

第191話 故郷の水

まずざっくりとしたあらすじです。
キロちゃんをお見送り。負傷者多数のため背負って移動する人が足りない、そんなときに岩息舞治さん再登場。氷で手厚く葬られたキロちゃんに別れを告げるソフィア。ここで流氷の上での死闘は終わり。
続いて北海道に舞台が移り、陸軍側の新たなキャラクター菊田登場。山奥の暗闇を下駄で逃げる奇妙な男の噂で今週は締め括られます。

 

緩和回

先週までは怒涛の展開でしたね。
アシリパさんの持つ暗号の鍵に繋がりそうな事実が明らかになったり、かつて網走監獄まで共に旅した仲間同士で殺し合ったりキロランケが死んだり…。
網走監獄でアシリパさんと杉元が引きはがされ、二人ともいつもと様子が違って今一つ落ち着かないソワソワした感じがありました。アシリパさんは沈んでいたし杉元は殺意むき出しでしたし。
ずーっと緊張状態だったんですよね。

でも今週はその緊張が一気に緩んだ回でした。
まずは先週からそうでしたが、天気も吹雪がやみ、死闘も終息しました。

そして岩息さんの登場!殺意だとか恨みだとかそういった暗い感情とは無縁そうな、純粋に自らの楽しみを追い求めるキャラクターの登場で、一気に和みましたね。彼の再登場にはとても救われました。あれだけ月島軍曹が、次に会ったら殺すと言っていたのに、にこやかに登場し、日本に密入国するつもりだったと明かし、そして月島軍曹を抱っこ。なんだか脱力しちゃう展開ですよね。
でも、月島軍曹は、次に会ったら殺すという旨のことは言っていましたが、なんだかんだあの場面では岩息さんの命を助けているのですよね。本来なら刺青をはがすために殺されていたのに。なのであの場での判断による人助けが、月島軍曹に返ってきたのだと思います。
…そういえばあの場面で月島軍曹は、この旅での判断は俺がする・また暴走したら杉元お前を殺す、ということを言っていましたよね。てっきり振りで、杉元が暴走して杉元vs月島軍曹の戦闘が起こるのかなと思いきや、起こらないまま先遣隊の役目が終了しましたね。あれは杉元に対してじゃなくて岩息さんに対する振りだったんですね。
と思いましたが、先遣隊の役目が終わったら鶴見中尉と杉元の協力関係も終わるかもしれないので、この振りはまだまだ有効ですな…。

あとは戦闘以外では相変わらず青い鯉登少尉。アシリパさんとは初対面ですが早速指示を無視されています。
自分で布を巻き応急手当てをしているところなんて本当にかっこいいんですけどね。どうも戦闘以外ではまだ締まらない…そんなところも可愛いのですけど…。
杉元にあっさり下ろされる尾形も相まってここも脱力度合いが半端ではないです。

そしてそして!
アチャのくれたマキリはちゃんとアシリパさんの手元に戻りました。
網走監獄での杉元とアシリパさんの別離が本当に終わったんだなと実感できるとてもよいシーンですね!

 

まだ残る不穏な気配

和んだ回とはいえ、先の展開につながるであろう不穏な気配もまだまだあります。

何と言っても、ソフィア
戦闘が始まる前はキロランケと氷を積んで吹雪を防ぐバリケードを作っていたはずですが、姿が見えなくなっています。
アシリパさんたちが去ったあとにキロランケを見送りに来るのですが、アシリパさんが言うには、ソフィアは自分を探しに来るはずだから必ずまた会える、と。
ソフィアはおそらく革命のためにアシリパさんの存在が必要なのでしょう。彼女がアシリパさんをどのように考えているのか、どうしたいのかはわからないので、ソフィアの今後の動向が肝になってきそうです。
また、アシリパさんも、ソフィアを必要とするでしょう。
監獄に囚われていた際にソフィアはキロランケと文通をしていました。なのでウイルクの件について何かを知っているかも。
キロランケが死んでしまった今、ウイルクのことを知っている可能性があるのはもうソフィアだけです。真相が知りたいですよね…。

また、北海道は登別地獄谷の温泉に舞台が移り、そこで新たなキャラクター「菊田特務曹長」が登場。
宇佐美と二階堂も久々の登場です。
菊田特務曹長が耳にしたという奇妙な噂。暗闇に響く下駄の音…
って、都丹庵士のことでは?
犬童との戦いで負傷するも一命は取り留めた描写があり、生きているのは明確ですが、あれ以来一向に出てきていなかった都丹。
温泉地での目撃ということで、都丹が初めて登場したときのシチュエーションにかなり近いものを感じますが…果たして都丹なのかそれとも別の刺青の囚人の噂なのか?来週以降が楽しみですね。

 

気になったところ

今週の扉絵ですが、地平線と人物のラインが画面の外で交差するよう配置されていて、絵画的リズムがあってよいですね…名画…。

あと白石がキロちゃんを語るシーンも、人物の顔の向きなど何の意図もないとは思えないのです。
人懐っこい白石はキロちゃんに対しておそらく友情とかそういった親しい気持ちを持っていたのだと思います。そうでなければ、真面目すぎたんだ、なんて失ったことを悔いるような発言はしないでしょう。
それを踏まえると白石と同じ顔の向きの谷垣も、先週の感想で述べたように、親しい気持ちもなくはないのではないかなぁと思います。
杉元・月島軍曹・鯉登少尉は、目的のため犠牲もやむを得ないという思考と思うので、彼の死に対しては後悔めいた気持ちはなさそうな人たち。
アシリパさんには強い後悔の念があるということを表しているのではないかなぁというのは…
考えすぎですかね。

でも、扉絵のほうは意識してリズムを生み出していると思うのですよ。
週刊連載で、お話を練って作画して、作画の中にこういった仕組みも持たせて…漫画家って本当に神業を見せてくれるなとしみじみ思います。

 

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