ゴールデンカムイ第312話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第312話 分け前

汽車の先頭で杉元と鶴見中尉の戦いが繰り広げられる。
一方、先頭の機関部と切り離された車両内では、土方歳三を担いだ永倉新八が、夏太郎に向け仇討ちはしないと宣言。
白石は列車から飛び降り杉元とアシリパを追う。到底人間の足では汽車に敵わないが、馬へ乗った谷垣が腹の傷を押さえながらやって来た。

汽車の先端まで追い詰められた鶴見中尉は、この国を守るため満州へ進出すること、それには中央を黙らせるこの権利書が必要なのだと語る。五稜郭に金塊があるであろうことは気付いているが自分にはもう持ち出す時間がない。金塊には触れないから権利書は諦めて自分を行かせろ――
そう語る鶴見中尉に向け、アシリパはここでけりをつける、と言い切った。
鶴見中尉は汽車のヘッドライトに隠しておいた拳銃へ手を伸ばし、撃とうとするが、杉元はズボンのポケットから取り出した砂金を鶴見中尉の顔目掛けて投げつけた。
井戸で砂金を見つけた際に梅ちゃんが頭をよぎり、咄嗟に両手に握りしめてポケットへ入れていたのだ。
杉元にとっては金塊の分け前はそれだけで十分だった。

 

ささやかな願い

杉元にとってはやはり梅ちゃんも大切な人なのだと言っていて嬉しいですね。
生活が苦しい幼馴染で初恋の人のため、というのが動機でしたから。当初は。

今回の砂金投げつけはアシリパさんにとっても喜ばしい、というより救いのある行動なのではないでしょうか。
黄金のカムイはずっとみんなを不幸の渦へ引き込んできました。
それはその黄金に求めるものがみんなあまりにも大きすぎたから。
でも杉元は、梅ちゃんの幸せと、アシリパさんの幸せという、
鶴見中尉やウイルクたちの理想と比べてしまうとささやかとしか言いようのない、
けれど彼にとってはそれだけで十分という切実な願いのためだけに黄金を欲しました。
黄金のカムイが、アシリパさんの知る限り、初めて人を不幸にせず、
未来に繋がるような恩恵をもたらした。
この金塊争奪戦の行く末がどうであれ、アシリパさんにとっては杉元が
黄金のカムイのもたらすものが不幸だけではないと示してくれたというだけで、
これまでの旅路の苦労が報われるくらいの意味を持つんじゃないでしょうか。
そうあってほしい、という願望を含みまくっていますけど…。

梅ちゃんには杉元の砂金の残り半分で足りるのでしょうか?という疑問はありますが、
杉元は金塊を得ることにもうさほど興味がなく、
アシリパさんが望む形で事が片付き、梅ちゃんも笑っていてくれたらいいな、
という気持ちであろうことはよくわかりますね。
戦争帰りの青年が一攫千金をほんの少し夢見て始めたはずの砂金掘りも、
こうして大切な人の幸せを願うところに落ち着いたのですから、
黄金のカムイとしても降伏して災厄ではなく祝福をもたらすカムイにならざるを得ないのではないでしょうか。

 

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