ゴールデンカムイ第219話感想

こんばんは、うたげです。
ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレを含みますので未読の方・コミックス派の方は気をつけてくださいね。

また、以下は私の所感です。
一ファン個人の想像・妄想・曲解を多分に含んでいますので、そういうものとしてお読み頂ければ幸いです。

 

第219話 平太師匠

先週末、平太たちの中のうちおじいさんがヒグマに食われました。どうやら嵩の父親のようで、親父はどこに行った?と少年・三郎に聞きます。また一人で酒を買いに行ったんだろうと三郎は返します。
ヴァシリはお絵描きに夢中。ミソサザイ、アイヌで「チャクチャクカムイ」を写生します。チャクチャクカムイはヒグマが近くにいればチャクチャクと鳴いて案内してくれる鳥。その鳥が鳴かないなんて、ヒグマはいないのではとアシリパさんは疑っている様子。

ヒグマがいると言っていた当の本人の平太は、川で杉元と白石に砂金の取り方を伝授していました。ネコ板という道具を使い流し掘りという技法を用いるのが、少人数での砂金掘りには効率的とのこと。しかし何より重要なのは場所選び。経験がものをいうところですが、平太はもう雰囲気だけで場所がわかるようです。テキパキと自信たっぷりに説明していく平太を、白石は「平太師匠」と呼びます。平太が言う通りに取れれば一日15円以上の儲け。ヒグマを狩るよりも割のいい仕事です。しかしその割の良さに一攫千金を夢見た人々がこぞって猟をやめ砂金を掘ったために川が汚れた――アシリパさんはヒグマがいる発言への疑いに続き、ここでも平太に対しやや批判的な目を向けているようです。
続いて平太の腰の煙草入れにアシリパさんが言及します。それはアイヌのものではないか?と聞けば、昔アイヌと砂金を採っていて仲良くなりもらった、と平太は答えます。だから平太はウェンカムイという言葉を知っていました。アシリパさんは平太にさらに質問を投げかけます。平太が見たというヒグマは何日前から近くをうろついているのかという問いに対し、平太は、「もう何年もです」と答えます。

一方、一人黙々とお絵描きを続けるヴァシリにノリ子が声をかけます。身振り手振りも使ってノリ子はヴァシリに自分を描いてくれるよう頼みます。小屋の中にヴァシリを招き入れ、着物を脱いでいくノリ子。まるでヴァシリを誘惑しているようですが、視界に何か入ったノリ子はサッと表情を凍らせて「捨てたはずなのに」とその何かを見つめながら呟きます。そこへ嵩が乱入しノリ子を小屋の外へ連れ出します。ノリ子と夫婦であるらしい嵩は、会ったばかりの男の前で脱ぐなと怒りますが、ノリ子に反省する様子はあまりありません。どうやら砂金掘りで忙しい嵩に放っておかれているらしいノリ子。きれいなうちに自分の体を絵で残しておきたかったとノリ子が言えば、ハクで儲けたら東京に行って商売するから待ってくれ、と嵩が応じ、二人は唇を重ねます。その様子を木に登り凝視する平太。目を皿のようにしながら舌を突き出し動かす様は、嵩と自分を重ね合わせてノリ子に口付けているように見えますが、平太・嵩・ノリ子の関係性は一体何なのでしょう。

平太のそんな行いも知らず、平太に教わった方法で砂金掘りに励む杉元と白石。平太がいないことに気付くと、ヒグマに食われては儲けることができないとアシリパさんに平太を探し安全を確保してくれるよう頼みますが、当のアシリパさんはやはり平太のことを疑っている様子。本当にヒグマが近くにいるのでしょうか。

場面はまたヴァシリに戻ります。ヴァシリの双眼鏡がなぜか離れた場所のサルノコシカケの上に置かれています。ノリ子のいたずらだと嵩は言いますが、自分で取って持ってくることはせずヴァシリに取りに行かせます。ヴァシリが双眼鏡へ近づくと途中のアマッポが発動。仕掛け弓がヴァシリに向かって飛びますがアシリパさんがヴァシリを蹴り飛ばしたおかげで無事でした。嵩がいたはずのほうをヴァシリが振り返ると、すでに嵩の姿はありません――。
アシリパさんは平太がヒグマを見たという場所から周囲を広く探しましたがヒグマが活動したような形跡はなく、アシリパさんは平太の発言を嘘だと断定しています。なぜそんな嘘をつくのか。
しかしその頃、杉元と白石もヒグマの姿を目撃。平太の言う通りだと二人は言いますが、果たして平太とアシリパさん、どちらの言い分が正しいのでしょうか?ヒグマの足元にある土饅頭に埋められた親父と三郎を、平太は本当に見ているのでしょうか…。

 

ヒグマと人間、どっちが怖い?

今回は平太たちの関係が見えてきましたね。嵩とノリ子はおそらく夫婦。平太はおそらくノリ子が好き。

平太の行動はなかなかに不気味でしたね。ヒグマを見たという嘘か真かわからない発言もそうですが、ハクで大金を稼いだのも平太の奇妙さに拍車をかけています。大金を稼いで、ヒグマに追われて、それでもまだハクを掘っているのですよね。嵩は東京で商売をするという目的があるようですが、平太はなぜヒグマに何年も付き纏われながらも砂金を掘り続けているのでしょうか。
平太についてはそれなりに性欲があることがしっかり描かれているのがまた不気味です。他人のキスを覗き見して、それをエアで味わおうとするのは、なかなかに気持ちの悪いシーンですよね。イジリー岡田の芸を思い出しました。。平太はお金には困っていないと思いますし、女がほしいなら買ってしまえばいいと思うので、ノリ子が好きなのではと私は思います。でもノリ子は嵩のもの。このあたり複雑な人間関係が絡んでいそうですね!嵩もヴァシリをほとんど逆恨みで罠にけしかけたりと、かなりノリ子に執着しているようで、とても粘度の高そうな三角関係が期待できます。
こんなに狭い人間関係の中で二人の男に好意を寄せられるとは、ノリ子はとても魅力的な女性のようですね。長いまつ毛に泣き黒子、しかも出会ったばかりのヴァシリの前で脱いでしまうあたり、色香で引き付けるタイプの魅力の持ち主です。嵩が砂金掘りにまで連れてくる気持ちもわかりますねー。村に置いておいたら、本当に寂しくて他の男と一夜を明かしてしまいそう…。ところであのときヴァシリは何を描いていたのでしょうね。興奮しているようにも見えましたが、ヴァシリのキャラクター的に女体に息を荒げる…という感じではないので、何か別の面白そうなものをノリ子の裸体に見つけたのでしょうか。女性だから刺青人皮の暗号はないなぁ…。平太もそれっぽい描写が時折挟まれますが、この人たち死体なのに動いているとかなのでしょうか?実はあとからヴァシリのスケッチを見て、ノリ子の体の普段隠れた部分がズタズタになっているとか?その展開、面白そう…。

今回、三郎がヒグマに食われたようなので、残るは平太・嵩・ノリ子と、因縁のありそうな三人のみ。ヒグマの恐怖で追い詰められていく平太たちがどう動くか楽しみですね。

 

 

 

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