ゴールデンカムイ第287話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第287話 門倉の馬

門倉とキラウシは馬に乗り橋を渡って五稜郭を出ていった。キラウシの後ろにはマンスールというソフィアの手下も乗っている。無事五稜郭を離れることができた3名だがそこへ入れ替わりで汽車に乗って来た兵士たちが到着し鶴見中尉の兵力が揃いつつあった。

鯉登少尉・月島軍曹・二階堂ら主力部隊が到着した第七師団。鶴見中尉は先ほど永倉新八より聞いた情報を吟味する。
土地の権利書という情報は永倉のハッタリと断ずるのは難しいほどつじつまが合うものだった。箱館戦争で金欠のはずの明治政府が東京の大規模開発を開始したほか、各地に麦酒工場を建設。その酒税が日清戦争の軍費にあてられたとの話を合わせれば金の出どころが金塊という話も頷ける。しかし権利書が本当に存在するなら第一師団長・奥田中将が知らないわけはなく、鶴見中尉は権利の破棄という金塊とはまったく別の目的のため利用された可能性すら出てくる。
ただこれらは全て憶測に過ぎず、全ては五稜郭を制し土方歳三らを捕らえればわかること。五稜郭攻囲戦の開始だ。

一方、土方歳三は門倉の刺青人皮の写しにあった「馬」の文字からあることを思い出していた。かつて五稜郭には馬がいたのだ。そのことを知っている生き残りは土方歳三以外にはもうほぼいないと言ってよい。土方歳三の指示した場所を掘るとたしかに馬用の井戸があった。
杉元とアシリパさんが底に降りると、中身の詰まっているらしい大量の革袋がある。一つ紐に括り付けて引き揚げようというときに白石が待ち切れず井戸に飛び込み革袋を引っ掴み、その衝撃で袋が破けると――中からは砂金があふれ出て、杉元・アシリパさん・白石に降り注ぐのだった。

 

とうとう見つけた

アシリパさんは金塊のこととなると複雑そうな顔をしますねぇ。最後の表情も、「金塊なんてなければよかったのに」「見つからなければよかったのに」というように読み取れます。杉元との別れが近いがゆえの寂しさから来るものとも読めますが、私は後述する杉元との衝突を少し予期しているのかなぁとも思いました。
土方さんが馬用の井戸の存在を知っている人間はもうほぼいない、と言ったときもまた難しそうな顔をしていますよね。こちらは、箱館戦争で戦った蝦夷共和国の生き残りがもうほとんどいないという事実から、自分たちアイヌ民族が置かれた厳しい状況を改めて噛み締めているのでしょうか。

アシリパさんはなかなか複雑な状況に立たされているなぁと思います。
土地の権利書があればアイヌ民族が生き残る道はどうにか保たれるかもしれませんが、その権利の主張・行使にはおそらく日本国の手先として戦って来た鶴見中尉をどうしても打ち破る必要があると私は思うのですよね。契約の破棄を迫ってくるであろうことは見通せますから物理的にしろ法的にしろ戦う必要があると思うのです。
一方で今回見つかった金塊も悩みの種。これこそ所有者が決まっていないので鶴見中尉たちに奪われてしまえばそれまでですし、誰かが手にするまで=最後の一人になるまで殺し合う、という未来も容易に想像できます。人を狂わせる黄金のカムイなのです。

それにアシリパさんにとっては杉元もずっと頭の片隅にあるちょっとした悩みの種なんじゃないかと思います。はじめは金塊を見つけるまでの相棒でしたが、樺太あたりから明らかに杉元の目的が変わってきていて、そのターゲットがおそらく自分を捕捉しているときたわけです。
土地の権利書については杉元とアシリパさん二人の気持ちが食い違うことはないでしょうけど、残りの金塊一万貫についてはおそらく考えていることが違うのです。アシリパさんはこの黄金のカムイが招いたことを見届けたいので五稜郭を離れることは毛頭考えていないと思いますが、杉元は金塊を奪い合う戦闘が起きれば真っ先にアシリパさんに権利書を持たせて五稜郭から逃げるでしょう。だって彼にとってはアシリパさんをこの争奪戦から安全に遠ざけることが目的だから。そしてその意志を彼はアシリパさんに伝えたことはない。杉元の願いは常にアシリパさん以外の誰かに言うか、彼の独白という形でしか語られてこなかったんです。でもアシリパさんも勘付いていそうで、これから起こるであろう五稜郭を離れようとする杉元とそれに反対するアシリパさん、二人の衝突を思ってのあの複雑そうな表情なのかな…と思うわけです。この二人がぶつかることってこれまであったかしら?思った通りの展開になるかはわかりませんがもしそうなれば初めての展開なので非常に楽しみです。私が読み違えている可能性も大いにありますが!

 

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