ゴールデンカムイ第238話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

 

 

第238話 好きな人に

海賊房太郎との戦闘がチョウザメの群れにより杉元の勝利という形に落ち着いた。しかし外輪を破壊されお冠の船長は、海賊と杉元一行を船から追い出す。
頭巾ちゃんことヴァシリが乗った小舟が追いつくまで船上では杉元と海賊の会話が繰り広げられた。「海賊房太郎と手を組もう」と言い出す杉元。しかし海賊の作戦にそのまま乗るのでなく、刺青人皮探しも続ける。なぜなら土方さん鶴見中尉、頭の切れるこの二人が刺青人皮を集めているという事実があるから。若山の親分は刺青の暗号は解けないと言っていたけれど、あの二人はそうではないと確信しているのかもしれない。今まで刺青人皮の情報量では圧倒的に不利だったが、埋蔵金の集積地を特定できるなら、この切れ者の二陣営を出し抜く起死回生のチャンスかもしれない。そのために海賊房太郎と手を組むのだ。

江別から札幌へ更に川を下る途中、「キテ」と呼ばれる道具を用いチョウザメを獲ったアシリパさん。「旬」のチョウザメの「脳みそ」という、アシリパさんが思う杉元の大好きな要素が二つも含まれた食事。
杉元とアシリパさんの関係を不思議に思った海賊が杉元に尋ねる。杉元は素っ気なく「北海道の案内人」と答えるが、海賊はアシリパさんに危険が及ぼうとしたときの杉元の怒り具合から、アシリパさんは杉元の大切な人だと思った、と言うと、チョウザメを獲るアシリパさんの耳は真っ赤になっていた。チョウザメの脳みそをしきりに杉元に食べさせようとするアシリパさんに海賊はさらに追い打ち。「アシリパちゃん、脳みそが好きなの?好きな人には自分の好きなものを好きになってほしいもんね」とアシリパさんの恋心をわざとつついて遊ぶ。
杉元一行+海賊房太郎がチョウザメの卵を食べていた頃、小樽にいるソフィアも仲間と魚卵を食べていた。こちらは豪快にウォッカと一緒に口の中に流し込むスタイルで。酒をあおり陽気に騒ぐ中、ふとソフィアは古びた写真を見てどこか遠くを睨みつける。ソフィアキロランケウイルクの三人が写った写真は明らかに長谷川さんの写真館で撮影されたものであり、隅のほうが焼け焦げていた。

杉元たちが向かう先の札幌では。宇佐美菊田が連続娼婦殺害事件の現場で犯人を探していた。犯人は現場に戻るという通説を信じていないわけではないが今ここを張り込みすることに疑問を感じる菊田。そんな菊田の懸念をよそに、宇佐美は自分のイチモツをしごき始めた――。しごきながら殺害現場をうろつき、建物や通りから見えず逃げ道の確保もできる「しっくりくる」場所を探り当てた宇佐美。そうして宇佐美は犯人の射精した痕跡を見つけ出し、精子の状態から、犯人が二日おきにこの現場に戻っており最後に来たのが二日前であること、つまり今夜またここへやって来ることを言い当てる。宇佐美が再度犯人の自慰を再現し犯人の特徴を割り出そうとしたそのとき、まさしく殺害現場で股間に手をやるシルクハットの人物が姿を現したのだった。

 

二人の繊細なところ

初め読んだとき後半のあまりの内容に前半のことは頭から吹っ飛んだ。こんなに堂々とシコシコするキャラクターがいる??しかも精子探偵って。ものすごい特技だな…。
札幌の娼婦殺しは、辺見ちゃんタイプの変人なのかな。人、それも女の人を手にかけることに興奮を覚える人。しかも現場に何度も戻ってシコシコしてることから、手にかけるときの刹那的な興奮でなくそのおこない自体に芸術性とかを感じるタイプかもしれない。宇佐美と娼婦殺し、シコシコしながらの邂逅なんて今後が楽しみな出会い方だ…。
そんな宇佐美とコンビを組むとかなり常識人に見えてくる菊田。まぁ実際あの第七師団の中では比較的マシなほうではなかろうか。月島軍曹みたいに奥底に抱えているものが激重で表に出さないだけかもしれないが。彼が鶴見中尉についてくる理由、つまりは過去が語られる日は来るんだろうか…。

土方さんと鶴見中尉が切れ者というのは散々見てきたので周知の通りという感じだけれど、海賊房太郎も肩を並べられるのでは?刺青人皮が役に立たないと聞き諦めるのではなく別の方法を探って見つけ出したし、何より出会ってすぐに杉元の持つ繊細で弱い部分を的確に突いてきた。今回のアシリパさんの件もそう。杉元とアシリパさんは海賊に弱点を知られてしまったも同然かもしれない…。それらを利用して二人を精神的に引き離して、金塊の分け前を少しでも増やそうとするかも。

網走監獄以降ずっと読者が気を揉んでいた杉元とアシリパさんが物理的に引き離された問題が解消され、金塊がかなり目前に迫ったというタイミングで、金塊争奪戦に身を置くことになった杉元とアシリパさんの根本的な問題をまた取り出してぶつけてくるの、野田先生は本当にお話の展開が上手いなと。
杉元もアシリパさんも、金塊を手に入れてどうするの?というのは疑問としてあり続けてる。杉元は梅ちゃんよりもアシリパさん優先、アシリパさんは民族の存続はもちろん考えているだろうけどそれより杉元と一緒にいることが目先の目的になってない?という。二人とも先をきちんと見て考えているのかな、というのはずっと気がかり。
これらもきれいに解消してくださると信じて、次のお話を待とう。

 

 

 

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