ゴールデンカムイ第200話感想

こんばんは、うたげです。
ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレありますので未読の方・コミックス派の方は気をつけてくださいね。

また、以下は私の所感です。
一ファン個人の勝手な見解を多分に含んでいますので、そういうものとしてお読み頂ければ幸いです。

 

第200話 月寒あんぱんのひと

五稜郭に着いた鶴見中尉と鯉登パパ。
突入するも鯉登パパは気絶させられ、その間に銃声がとどろき―
音之進くんを助けに来たのは鶴見中尉でした。
その後、鯉登パパも無事に目を覚まし、勇敢にも戦った音之進くんを褒め親子の溝は埋まったようです。

誘拐犯たちは結局誰だったのかわからずじまい。
犯人の死体を片付けるのは、月島軍曹・菊田特務曹長・尾形。
三人とも何か含みのある目線を、「月寒あんぱんが私たちを引き合わせたのかな」と談笑する鶴見中尉たちへ向けます。

その後、鶴見中尉の影響か、陸軍士官学校へ入ることとなった音之進くん。
この段階ですでに鶴見中尉の前では早口の薩摩弁です。
鶴見中尉への挨拶帰りに尾形とすれ違い、何を感じ取ったのかにらみ合う二人。

そして現在。
診療所の一室で倒れている鯉登少尉と銃を突き付けている尾形。
しかしすぐそばに白石と谷垣がおり、発砲すればすぐ突入され殺される危険性が。
そこで尾形は鯉登少尉を蹴り、おそらく気絶させたのでしょう、その隙に馬を奪い逃げおおせます。
気付いた杉元が銃で狙うも失敗、尾形は果たしてどこへ逃げるのでしょうか――。

 

仕組まれた誘拐?

先週の感想で書いていたことが五割ほど描かれているように思います。
まずは鯉登親子のすれ違いを直したのが鶴見中尉だということ。
あとは、この誘拐事件にも鶴見中尉が噛んでいるかもしれない、と思うに足るほどに匂わせる描写がありますよね。

兄と自分を比べ、兄のようにはなれない、代わりに自分が死ねばよかった、と自己否定をしていた鯉登少年が、電話で謝ったことで、鯉登パパは音之進くんが何を思っていたのかを知ることができたのですよね。
優秀な兄のようにならなければ自分のほうが生きている価値がないと音之進くんに思わせたのは、兄の死後感情を見せることが減っていた自分のせいではないか?と思い至ったであろう鯉登パパ。
気絶から目を覚ましたとき、音之進くんに、誇らしいと声をかけるシーンはとても良かったですね。

その一方でこの事件の裏では鶴見中尉の思惑が働いていそうです。
まず何と言っても、犯人の遺体処理の三人
鶴見中尉は、五稜郭の番号が「144番」と知っているものがいない、と言っていました。
番号を合図で伝えたくても伝えられないのですよね。
犯人の潜伏場所が明らかになってすぐに鯉登パパと現地に向かったので、仮に他の人が部下に知らせて五稜郭へ走らせたとしても、ちょっと早すぎるのでは?と思ってしまいます。
突入前後の建物への日の当たり方から時間経過はあるものと見えますが、それにしても…という具合です。
そして何よりも、鯉登パパを気絶させた人物
一体誰なのでしょう?やはり、月島・菊田・尾形のうちの誰かなのでしょうか。それとも鶴見中尉?
銃撃戦も、犯人二人vs鶴見中尉だったのでしょうか?
遮蔽物など少なさそうな建物に思えるので、部下の援護があったとか、部下にやらせた、というほうが納得がいきます。
以上から、最初から五稜郭付近に部下を待機させていたのでは?と思うのですよね…すごく怖いですが…。

犯人が「ボンボンが」と言っていますが、これもちょっと引っかかります。
お金がほしい犯人が、裕福な家の子どもを誘拐して「ボンボンが」と言うのは納得がいきます。
自分がほしいのに持っていないものをたくさん持っているから。僻みみたいなものですね。
でも今回の誘拐の目的はお金ではないのです。
もし鶴見中尉の読み通り、本当に露西亜が関わっているなら、こんな危険な工作を、「ボンボンが」と言うようなお金に飢えた人にやらせるのか?という点も引っかかるポイントです。
適当な人をお金で釣ってやらせるのは難しいし、適当な人ではなくちゃんとした人がやるならもっと周到に用意するはず。
第一、誰にやらせるにしても、露西亜人がやるのでは目立つので現地の人間を買収なりなんなりしてやらせるものでは?
露西亜の思惑があるという鶴見中尉の読みに説得力を持たせるため、それこそ鶴見中尉が買収した適当な露西亜人だったのでは…?くらいまで思ってしまいます。

私が先入観を持って読んでいるからかもしれませんが、やはり今回の事件は鶴見中尉の仕組んだ狂言誘拐に思えるのですよねぇ…。

 

尾形と独占欲

鯉登少尉(この時点ではまだ士官学校入学前ですが)とにらみ合う尾形。
尾形はよくこの陸軍内の階段で描かれますよね。
時期は不明ですがこのときはおそらくまだ勇作さんを殺す前かと思います。鶴見中尉の額あるし。

ここで鯉登少尉をにらんでいた意味を少し考えてみました。
尾形は独占欲が強いのではないかなと思います。
母親は尾形に興味を示さず、父親には疎ましがられた幼少期。
その後鶴見中尉の元に来るまでの経歴は不明ですが、鶴見中尉は尾形を買っていたと思います。
花沢中将の息子という立場は非常に魅力的です。
尾形を通じて勇作さんを、延いては父親を、そしてゆくゆくは陸軍の中央への足がかりができるかもしれないのです。
結果、勇作さんのたらしこみはうまくいきませんが、尾形と鯉登少尉がすれ違ったこの時点ではまだ失敗と決まったわけではありません。
が、海軍との橋渡しが期待できる鯉登少尉は、尾形の立場を脅かすに足る存在だったのではないでしょうか。
鶴見中尉が中央や海軍など他の力へのアクセスを求めていたならば、鯉登少尉のほうが圧倒的に魅力的です。
鶴見中尉の目的に自分よりも沿っている人物の登場で、今いる自分の立ち位置―中央への繋がりが得られるかもしれない存在―が揺らぐのを感じ取ったのではないでしょうか。
つまりは鶴見中尉に重用されなくなること、もっと言ってしまえば鶴見中尉の関心を独占できないことに危機を覚えたのではないかと。

アシリパさんとの流氷上でのやり取りを見ていても、独占欲が強いのだろうと思います。
人殺しをさせて「こちら側」へ来るのを見たい、だなんて歪んでいると思いませんか。
杉元のように、何が何でも清くあってくれ、というのも勝手な幻想の押し付けですが、自分のいるほうへ来てほしいという尾形の願望もなかなかにクレイジーなものがあります。
かつての杉元が願ったような、その人の意思を尊重し寄り添いたい、という見守るスタンスではなくて、手元へ引き寄せて共に地獄にいてほしいという強引な欲望
これを独占欲が強いと言わずに何と言いましょうか。

今回、尾形は裸に布一枚という格好で逃げたわけですが、次に杉元たちと会うときはどうなっているのでしょうか?
アシリパさんへの執着がさらに強くなって再登場するのでしょうか。
そろそろ尾形の真意が知りたくて知りたくてウズウズします。

 

 

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