ゴールデンカムイ第197話感想

こんばんは、うたげです。
ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレありますので未読の方・コミックス派の方は気をつけてくださいね。

そしてこのブログは感性を大事にしているので他の方の感想などをできるだけ見ずに書いています。
ゆえにとんちんかんなことを言っていたり支離滅裂だったりしますが、ご容赦ください。
他の方の素敵な考察を読んで自分の頭の中のゴールデンカムイをアップデートするのはあとでもできますが、初めて読んだ感想は一度しか抱えられないですから。

 

第197話 ボンボン

先週、尾形の治療をしようと亜港の診療所へ向かうところでお話は終わっていました。
今週は尾形の治療結果から。
医師曰く今夜が峠とのことですが…
治療後の隙に医師を殴り倒し、看護師を人質に取って医師に言うことを聞かせ、鯉登少尉に銃口を突き付けます。
死が迫る中で鯉登少尉の回想が始まり、なんと14歳の時点で鶴見中尉に出会っていたことが判明します。

 

結託再び?

尾形が大人しく治療されると思えないと先週の感想でも書きましたが、本当にその通りになりました。
でもかなり荒っぽいやり方で、予想の斜め上をいっています…。

いくつかある気になる点を総合すると、「尾形は誰かと組んでいるのでは?」と思います。
なぜって、一人で逃げるのは到底無理ですし、状況的にもそう言えるのではないかなと。
また、組んでいる前提で読むと、恐ろしい狙いが見えてきます。

さて、尾形は誰と組んでいるかという話。
まずは、医師。一見ありそうです。
医師が言いました、呼吸も血圧も弱くなっていると。
そんな人間が一般人とはいえ露西亜人男性を殴り倒せるでしょうか?
詳しい状況が不明ですが看護師もその現場を無抵抗に声も上げず見ていたとは考えにくい。
結託して医師に嘘の容態を伝えさせ、看護師にも演技をさせたのならあの状況も成り立ちます。
と、医師と看護師の状況から見るとアリなのですが、不自然なのが、まさに呼吸も血圧も弱いと言わせること。
医師にそう言わせたら杉元たちが様子を見に来るとして、例えば全員で来ていたら不利になってしまいます。
それにもし嘘を言わせるなら、何日か様子見、と言わせておいたほうがよさそうですし。
そうすれば杉元たちのうち何人かは月島軍曹の待つコタンに帰るかもしれないし、時間の制約が延びる分チャンスも増えます。
なので医師という線はないかな…。

あとは候補としては杉元しかいないですよね。
そもそも、今夜が峠と聞いて、なんとか頼んでみる、というのもやや不自然です。
医師が手を尽くしてその結果なのでどうにもならない、せめて顔を見ようくらいが普通でしょう。
逃げたから裏へ回れという指示も、あえて病室から遠ざけようとしているように見えてしまいます。
雪が降っているようなのでうまく動かないと足跡で行先が知れてしまう状況で、重傷の尾形に杉元たちから逃げ切ることができるでしょうか。
それに、本当に尾形は逃げたいのでしょうか?
杉元が出した指示は、谷垣と白石に向けたものでした。
その場にいて白石より戦力になる鯉登少尉には何も言わないというのもおかしいと思いませんか?
この機に杉元と尾形が企てて、鯉登少尉を亡き者にしようとしているということかなと思いました。
アシリパさんに並々ならぬ思い入れのある杉元と尾形にとって今最も邪魔なのは、月島軍曹と鯉登少尉です。
鶴見中尉の腹心の二人とこのまま一緒に日本に帰れば、自分はおろかアシリパさんがどう扱われるかわかりません。
この二人がいなければ鶴見中尉には状況がわからず尾形も無事でいられる可能性が高い。
月島軍曹が重傷を負っている今が鯉登少尉を葬る絶好の機会
杉元が尾形と手を組む理由には、キロランケの口から聞けなかったことを話す、ということがなり得ます。

…という可能性もあるなと思いました。
この場合、杉元は絶対にアシリパさんを泣かせることになると思います。
アシリパさんはこの仲間割れを望んでいない…無事に全員で戻れなかったら鶴見中尉の元にいるインカラマッがどうなるかもわからないですし…。
杉元は本当に静かに暴走しているんでしょうか…。

 

カインとアベル

尾形に銃を突き付けられた鯉登少尉は鹿児島で過ごしていた14歳の頃を思い出します。
鶴見中尉と出会ったとき

西郷さんが鶴見中尉と第七師団ままですね。
私の「漫画日本の歴史」知識だと、欧米で見聞を広めている間に自らの意思とは異なる理念の新政府ができ、それに対抗する形で反乱を起こした西郷さん。
欧米に行くを露西亜での諜報活動に、異なる理念の新政府ができを陸軍で冷遇されに置き換えれば、それはもう鶴見中尉と第七師団です。
西郷さんのお墓参りに来た鶴見中尉は西郷さんの何に思いを寄せているのでしょうか。
仲間のために立ち上がった仁義か、信念を最期まで貫き通した武士道か。
士族の反乱という言葉から想起されるイメージから言えば、もしかしてただ思想を掲げどこへとも知れず駆け抜けることを始めから目指していたのでは?と思わせる不穏な鶴見中尉の西郷さんお墓参り。

お墓参りをする人がもう一人。
14歳の鯉登少尉です。
鶴見中尉からもらった月寒あんぱんを半分こし、兄の墓前にお供えします。
鯉登少尉は次男だったのですね。
しかも今の鯉登少尉からは考えられない自己を貶める物言いをしており、14歳当時の鯉登少尉にはあまり快活さが感じられません。

自分が死ねばよかった、なんでそうそう出てこないセリフです。
次回以降に明らかになるでしょうが、鯉登少尉を助けようとして兄が死んだか、二人で何かに巻き込まれ鯉登少尉だけ運よく帰還したか、そういったところだと思います。
当時の家制度を思えば長男のほうが非常に大事にされたと思います。
学校の敷地内に珍しい乗り物で入っていったり兄をからかったりとややヤンチャな気配のある14歳の鯉登少尉に対して、からかわれても一度も怒らない兄。
優秀な兄と不出来な弟、という構図でもおかしくありません。
長男を失った周りの人々はそれをひどく嘆いたでしょう。
心無いほんの出来心での「長男のほうが生きていれば」という言葉に傷ついたゆえの、自分が死ねばよかった、という発言だったのではないかと推測しています。

今回、何かと鯉登少尉に突っかかる尾形の心境が少しわかった気がします。
勇作さんと似ているのですよね、鯉登少尉は。
恵まれた家庭に生まれ育って、父が軍人で、兄がいて、兄を慕っていて、でも理由があって兄は遠い存在。
勇作さんの場合は母親も境遇も異なっており親しくできる間柄ではなかった、鯉登少尉の場合は兄はすでに死んでしまった、という違いはありますが。

それに尾形本人とも通ずるところがあります。
兄弟で比べられているのでしょうね、尾形も鯉登少尉も。
鯉登少尉の場合は次男で、長男がすでに亡くなっているとなれば、もし長男が生きていれば…と何かにつけ比べられたのではないかなと。
尾形は第七師団の兵の間でもそういう兄弟を比べる話がされていそうですが、何よりも本人が一番勇作さんと自分を並べて比べていたでしょう。
勇作さんや鯉登少将と自分を比べたときに尾形がどんなことを思ったのか…。
同じ血を分けたはずなのにまるで違う自分と勇作さん。
似た境遇だけど父との関係が悪くなさそうに見える鯉登少尉。
見比べては違うということを強く意識していたのではないかなと…切ないですね…。

これだけ兄弟という関係にこだわるのは、カインとアベルという世界一有名な兄弟の話があるからです。
ゴールデンカムイは聖書の引用が多いですからね。

これらを踏まえると先週の鯉登少尉の、父に成果を報告できるのが嬉しい、という発言も見え方が変わってきます。
父親に認めてほしいのでしょう。
そしておそらく14歳の鯉登少尉のその欲求を満たしたのが鶴見中尉なのではないかなと。
やはり鶴見中尉は父親絡みの満たされない心を握るのが上手なのですね。

鯉登少将の長男が亡くなったとあれば陸軍にも情報が渡るでしょうから鯉登少将に会うためにわざわざ来たのでは…?と思わせる鶴見中尉の恐ろしさ
さて何をして鯉登少尉をたらしこむに至ったのか…次回が楽しみです。

 

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