ゴールデンカムイ第194話感想
こんばんは、うたげです。
ヤングジャンプ連載中のゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレありますので未読の方やコミックス・アニメ派の方は気をつけてくださいね。
硫黄のにおい
舞台は登別、登場人物は都丹とその手下二人、菊田特務曹長に有古、宇佐美、二階堂。
刺青の囚人を狙う第七師団のお話はだいぶ久しぶりですね。
当初の目的に立ち返ってきた感じです。
温泉・暗闇・都丹という組み合わせも、網走監獄前に今は解散した杉元・白石・尾形・谷垣・キロランケのチームで戦っていたことを思い出させて、いやぁ本当に懐かしいなぁという感覚です。
伝説の温泉回で共闘していたペア同士が樺太編で因縁浅からぬ再会をしたというのも感慨深い…。(杉元・尾形ペア、谷垣・キロランケペア)
菊田特務曹長というキャラクター
今回は菊田特務曹長がどんな人なのかが見えてきた回でした。
まずは戦闘は当然ですがかなりの手練れ。海賊の眼帯ってそういう効果があるって説があるんですねぇ。
眼帯で暗闇に目を慣らしていても、雲でわずかな月明かりすら消えたからでしょうか?完全な暗闇になれば都丹たちの独壇場。…かと思いきや、撃たれても斃れない!
日露戦争で殺したロシア軍将校から”鹵獲”することにご執心だったようですね、菊田特務曹長。
鹵獲という言葉は初めて聞きましたが、Wikipediaによれば、『鹵獲(ろかく)は、戦地などで敵対勢力の装備品(兵器)や補給物資を奪うこと。接収(せっしゅう)とも、捕獲(ほかく)と称される場合もあるが、軍事用語としては鹵獲が適当な言葉である。』だそうです。(出典:鹵獲 – Wikipedia)
中でもナガンM1895という拳銃を気に入って集めていたそうで、それらをしまったホルスターを胴体にもつけているほど。
お気に入りの戦利品によって都丹の弾を受けても無事でした。
殺した敵の体の一部や身に着けているものを奪って武功とする、という行為は古くからありますよね。
首を取って討ち取った証とするのはもちろん、耳や鼻をそいだなんて思わず身が縮こまる話も…耳塚とか聞きますし。
自分の手柄だと主張したい、自己顕示欲の強い人物なのでしょうか。
戦利品収集にこだわるあたり、癖の強そうなキャラクターな気がします。
宇佐美のキャラクター描写も
ここまで「笑顔から真顔に豹変してトンカチ振り回す」「鶴見中尉に心酔している」「玉が入れ替わるほどの水圧で人の話を聞いていない」など、断片的な登場シーンばかりだったのでかなり局所的なキャラクターとして受け取られていた節のある宇佐美上等兵。
彼についての描写が増え、彼の理解の手助けになりそうです。
少なくとも今回のお話で「腹黒い」というのは明確になったかなと。
そりゃ軍人ですし上等兵までなった人ですから、漁夫の利を狙うような賢さ強かさがないと生き残れないし、そもそも聖人や君子でない限りどんな人間にも悪だくみする部分はあります。
でも、宇佐美に関しては、初登場のトンカチのところから薄々感じていたイメージ通りのキャラクターだなと思いました。
顕著なのが、抜け駆けしようとしていたところとか、それを「てへぺろ」で済ませてしれっと合流しているところですね。
相手にとって面白くない企みがバレても動じない人。そのまま自分の意図を通せるよう相手を巻き込んで物事を進められるタイプの人。
一言で分かりやすく言うと、これまでの二次創作まんま、なんですよね!
こういうタイプはしぶといので活躍が楽しみです。
想定の範囲が広いだろうし(きっと菊田特務曹長を出し抜けないであろうことも想像できていたと思います)、想定外のことが起きても楽しめるほうだといいですね。
宇佐美の戦闘描写もあっていいですね。
後ろから躊躇なく刺すところは手段を選ばない性格が表れていそうで好きです。
氷筍を踏んで太ももを撃たれましたが…この怪我が響いてくるんでしょうか。
四対一!
古い坑道に誘い込むことに成功した都丹。
四対一という不利な状況を、暗闇を活かして引っくり返せるのでしょうか?
氷筍を踏めば居場所が知られるのは都丹も同じですし、撃てる距離となると遮蔽物もほぼないと思われるので、最後のセリフがフラグにならなければいいなと思います…。
それでなくても、この戦いが終わったら静かに暮らしたい、なんて吉良吉影みたいなことも言っていて、これはフラグでは…?と不安になってしまいます。
都丹は家永ほど第七師団にとって利用価値があるわけではなさそうですし、網走監獄でも土方さん側についていたりと第七師団に協力するとも思えないので、捕まったらまず間違いなく殺されそう…。
そもそも相手は戦闘のプロ、軍人です。しかもそれが四人。
もし都丹に勝機があるとすれば、菊田特務曹長・有古ペアと、宇佐美・二階堂ペアは元々協力関係にあるわけではない、という点でしょうか。
この戦闘は、杉元・アシリパさんを主人公ととらえるなら、敵対(と言うほどハッキリした構図でもないですが)勢力同士の衝突なのでメタ的に言って結果がどちらに転ぶかわかりません。
次回の展開が楽しみでもあり怖くもあります。来週が待ち遠しい!
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