ミュンヘンフィルとワレリー・ゲルギエフとユジャ・ワンの強力トリオ演奏会

こんばんは、うたげです。
本日は前から楽しみにしていた演奏会がありました!
ワレリー・ゲルギエフ指揮、ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団、ユジャ・ワンのピアノ独奏という豪華な組み合わせ!!

 

演奏の感想

師走の初日に幸先のよいスタートです。
先に総括すると、素晴らしい演奏でした。

ユジャ・ワンのピアノを初めて生で聴けたのも嬉しいし、ゲルギエフの演奏を満足いく形で聴けたのも本当に素晴らしい!
プログラムは、ブラームスのピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83と、マーラーの交響曲第1番 ニ長調「巨人」

まずはブラームスのピアノ協奏曲。ユジャ・ワンのピアノが輝きを放ちます。彼女のピアノはテレビでは何度か見聞きしているけれど、本当に凄まじいテクニックですね…でもテクニックだけではなくて音楽の世界観を表現して、大編成のオケを見事リードしていると思いました。
マホガニーの調度品でまとめられた部屋に、大輪の花がゴージャスな花瓶に入って置かれているイメージ。まとまりはあるけれどユジャ・ワンのピアノがすごく際立っていて、彼女が全体の色を決めていました。オケは純然たる西洋クラシックサウンドだけど、ピアノはそこに少しジャズとかの新しい要素が混じっているように聞こえました。
ユジャ・ワンは攻めた舞台衣装でも有名です。この日は普通の肩出しロングドレスかなと思いきや、スカート部分の下半分はオーガンジーっぽい透ける素材。胸と尻しか隠れてないような服装でした。色もドレスが金とオーガンジーの黒で、赤のハイヒール。かっこよかったです。

続いてはマーラーの「巨人」。こちらも非常に楽しみにしていました。
まず驚いたのは、雑味のない澄んだ音色!耳にすんなり入ってきます。それなのに厚み深みもあり、迫力もある。アンサンブルも非常にまとまりがあります。ホールの性能も影響しているのでしょうが、全体的に輪郭のくっきりした演奏でした。これは生で聴けてよかった…。

私の語彙力表現力が足りなくてこの良さをお伝えしきれないのが残念ですが、本当によかったです。チケット高くて行こうか迷ったけど、行って本当によかった!
アンコールもすごかった…彼女のCDがほしいです。

 

演奏だけじゃない!楽しかったことあれこれ

マーラーの「巨人」。マーラーは比較的現代に近い作曲家だからなのか、楽譜上に様々な指示を書き込んでいます。
私はこの曲を今回も含め三度ほど演奏会で聴いておいてほぼまったく別演奏に気付けないポンコツ耳の持ち主なのですが…この曲、冒頭にトランペットのファンファーレがあります。遠くから聞こえてくるという情景描写のために、実際に舞台裏で演奏しているそうなのです。その部分が終わると舞台裏で演奏していたトランペット3名が演奏中そっと舞台に上がってきました。これはステージに近い席か、サントリーホールだったのでステージ後方の座席で聴くと、より楽しめる演出ですね。
他にも木管楽器に対してベルアップ(通常下に向けている楽器の音の出口を前へ向けること。きつそう…)の指示があったり、視覚的にも面白い曲です。ベルアップはより音を届けるための指示かもしれませんが。

あとは、ミュンヘンフィルのコンマスがバッハみたいな髪だな…とずっと思いながら聴いていました。

 

サントリーホール情報

今回の演奏会はサントリーホールで行われました。日本で一番有名なクラシック音楽ホールと言っても過言ではないですね。最寄り駅はおそらく六本木一丁目駅。付近にはお店も多いので早く着いても困りませんし、場所柄夜遅くまで営業しているお店もそれなりにあるので、終演後も明るいです。

私は演奏会の開演前にロビーで軽食を取るのが好きなので今回もいただきました。サントリーホールのロビーの飲食物、とてもレベルが高い!サンドイッチは具材の野菜が新鮮だしお肉もたっぷり。お菓子は見た目がパーフェクト、しかもお味もパーフェクト!ゆっくり味わいたいので開演30分前じゃなくもう少し早く開場してほしいな~。

サントリーホールには時間に余裕を持って、開場までに着くのをおすすめします!なぜって?開場時間になると、建物入り口上部の仕掛けが動き、機械仕掛けのオルゴール演奏が聴けるからです!
オルゴールを聴いているうちに扉が開き入場。クロークに荷物を預けたりバーカウンターでシャンパンを頼んだりして、ゆっくり開演を待ちましょう。

サントリーホールで聴く演奏はどれも損はしないですよ!上等な時間を過ごせるので気になる公演があればぜひ足を運んでください。

 

ゲルギエフとの思い出

今回、私にとってはワレリー・ゲルギエフのリベンジ演奏会でした。

以前にも彼の指揮の演奏を聴きに行ったことがあります。
そのときはチャイコフスキーの「悲愴」だったのです。演奏はとてもとても素晴らしかった…。「悲愴」は、最後、心臓の鼓動の間隔が空いていきやがて止まる…というような、緊迫した終わりを迎えます。音が鳴り止んでも、その余韻に浸っている曲。指揮者がタクトを下ろすまでは曲が続いています。
ですが、最後の音が鳴り止んで、彼がタクトを下ろすより前に、「ブラボー」の声が…。

終わった瞬間にブラボーを叫ぶような曲調でもないし、叫ぶべきタイミングでもないし!!ゲルギエフも呆れたような反応をしたように見えました…。

そんなわけで前回は素晴らしい演奏だったのに締めくくりがイマイチだったので、彼の演奏をもう一度、今度は最後まで素晴らしいまま聴きたい!と思っていたのです。
今日はその願いが叶って本当に嬉しいです。ゲルギエフリベンジ、成功です。

 

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ムンク展とのコラボ演奏会
ムンク展
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