いつも同じところを回っている

こんばんは、うたげです。
今日は循環や繰り返しといったお話です。
難しく言えば輪廻とかなのかもしれませんが、私の考えるループみたいなお話です。

 

人間だもの

最近、学校が多い地域に引っ越しました。普段仕事をしていると未成年を見かける機会はそう多くないのですが、そういう地域に住んでいれば話は別です。買い物や食事や通勤で外に出れば、若者を嫌でも目にします。

なお、ここでいう若者とは、概ね学生を指すとします。
同じ20代でも学生と社会人はまったく別の生き物です。

 

若者って私から見るとどんな存在?

さて、街を歩いているとよく見かけませんか。友達と喋りながら歩いていたら横に広がって、道を塞いでいる若者。電車で大声でふざけている若者。

まぁ何も若者に限らず、一部の大人もやっていることなのですが。

私は思うわけです。かつての自分を見ているようだ、と。

身に覚えのあることばかりです。
広くない歩道を友達数名と横並びで歩く。後ろから早歩きで人が来ても気づきません。旅行の移動中のバスで歌いもしました。マックの座席は100円で長時間占拠しましたね…。

でも、大人になってみれば、それがいかに周囲にとって迷惑になっていたか気付いてしまうんですよね。色んな経験を経て視野が広くなったからか、働くようになって会社の外では勤め先の顔だという意識を刷り込まれたからか。どういうわけかわかりませんが、かつての自分の行いを恥じる場面が増えました。これがいわゆる「青春」の終わりというものなんでしょうね。

 

世界の中心には何を言っても響かない

けれど同時にこうも思います。

あの時の自分に行動を変えるようアドバイスしたとしても、聞く耳を持たなかっただろうな、と。

なんでか知りませんが、大学生くらいまでは、自分が世界の中心であって今後の自分の人生には楽しいことしか起こらない!という変な確信があるんですよね。
世界の真ん中で仲間と楽しくやっているのだから周りの大人の小言なんて聞こえません。聞く必要がないんです、世界は自分を中心に回っているから。

そういうことも就活などで将来を考え始める頃には落ち着き、これまで自分が世界として見ていた範囲がいかに狭かったかを知り慎ましい態度になります。
稀に、学生のままの思考で一生を過ごす人がいますが、地元の有力者の家に生まれ育ち自分と違う考え方を見せてくれる人がいないとかそういう特殊な環境にいる人か、生まれつきそういう強い性格の星の下に生まれた人くらいだと思います。

 

過ちは犯さないと気付けない

で、何もこれ、学生を見ていて思うことだけではないんです。

例えば入社3年目くらいまでの自分。色々思い返してみると、あり得ないことばかりしています…
忙しいのを理由に不機嫌なのを隠さないとか。感情的になって言い返すとか。仕事の進みが遅い人に配慮なく遅れていることを言うとか…。
今なら、そんなことしていたら誰とも仕事ができないよ!!と肩を掴んで説得するところです。恥ずかしい…。

でも、つまりは、少し過去の自分ですら、たくさん間違っていたことに気付くということです。
ということは、きっと学生時代にお世話になった先生方も、この行いは良くないなと思っていた可能性あるし、親など世代が上の人たちも私の過去の振る舞いを見てそう考えていたかもしれない…?
というか、そう思っていたんでしょうね。今の私が過去の私にそう思っているように。
けれど、言ったところで聞かないことも知っていた、だから何も言わなかったんでしょう。過ちは犯してみないと気付けないものです。

 

いつも同じところを回っている

この「自分より若くて経験の浅い人間が自分が踏んだ間違いの地雷を今また踏んでいる」というループ現象、きっと人類が誕生してからずーーーっと繰り返されているんだろうなと思います。
人類は進歩しているように見えて、同じところを回り続けているだけなのかもしれません。

仏教には輪廻という考え方がありますが、前世の記憶がギリある人が辿り着いた思想ではなくて、人間のループ現象からヒントを得たのでは?と思ってしまいます。

でもこれだとほんの少し気が楽になります。無理して前進しようとしなくてもいいんですよね。
結局はぐるぐる回っているだけ。何度回ろうと同じところでつまづきます。だったらつまづくことも含めて、回ること自体楽しんだほうがいいですよね。

というわけではしゃぐ若者を見ても、私も通った道だと言い聞かせ、温かく見守ることにします。
…若者は未来があるという理由で社会からの手厚い保護を受けていていいなぁー。

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