ゴールデンカムイ第247話感想

こんにちは、うたげです。

ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレ含むうえに一ファン個人の想像・妄想・曲解だらけなので苦手な方は気を付けてください。
小難しい考察はしない・できないので、気楽に読んでくれたら嬉しい。

第247話 決まり事

アシリパさん樺太での旅で思い出したアチャの名前「ホロケウオシコニが鍵であり、そこから刺青に法則があるものと読んでいた。そして土方歳三に手持ちの刺青を見せてもらいそれの確認をする。しかしアシリパさんの予想に反し、刺青には「ホロケウオシコニ」を鍵とした法則があるわけではなかった。(先週までのお話)

アシリパさんの考えていた刺青の決まり事、それは「ホロケウオシコニ」のどれかの文字の読みがある漢字が彫られていることだ。「羽」は「ウ」とも読むので要件を満たす。
囚人たちと実際に会った上で写したり剥ぎ取ったりした刺青はよい。間違いなく本物だとわかる。
問題は、すでに剥がれたあとの状態で手に入れた刺青だ。まずは元の囚人が誰なのか不明。のっぺら坊は様々な雑居房に移されたため刺青を彫った人間をすべて把握している人間は本人以外にはおそらくいない。
それに、鶴見中尉江渡貝くんに作らせた偽物の可能性もある。あのとき江渡貝邸で作られたと考えられる偽物は6枚で、うち1枚は土方さんたちもその場で目にしていた。そして有古力松を通じて鶴見中尉から掴まされている刺青が5枚。これで合計6枚だ。それならばそれ以外の刺青は、出どころが不明とはいえ本物と考えるほうが妥当だろう。
しかし実際には鶴見中尉に掴まされた5枚のうち2枚は、アシリパさんの考える決まり事の要件を満たしてしまっていた。つまり偽物と思っていた5枚のうち2枚は、偽物と断ずることができない。そうなると土方さんたちが集めてきたものも全て本物と断言するのが難しくなる。現に、油問屋で夏太郎が手に入れたものは要件を満たしていなかった。「本物ならば満たす」「偽物は満たさない」という法則が崩され困惑するアシリパさん。

実のところ鶴見中尉は有古に偽物の刺青だけを渡したわけではなかった。刺青の暗号には必ずどの囚人のものにも共通する法則があると読んでいた鶴見中尉が、本物だけに共通する法則の解読を遅らせるために、あえて本物を2枚だけ混ぜておいたのだ。

一方札幌では娼婦殺しの犯人の次の犯行予想日に向け、土方陣営とそこに合流した杉元一行、そして宇佐美がそれぞれ奮闘していた。
宇佐美は相変わらず精子探偵を続けているが進展はなく、偶然その近くを石川啄木が通りかかった。石川啄木も独自調査を進めており、次の犯行現場の目星までつけていたようだ。暗闇の中で現在地を確かめる啄木は、札幌の地図を見て何かを閃いたようで――しかしその背後を宇佐美の瞳孔の開いた両目が射貫いているのだった。

頭脳戦の感想、「すごい」しか出ない。

鶴見中尉は流石と言わざるを得ない。嘘を信じさせるためには適度に真実も混ぜ込むとよい、というのはおそらく誰しもどこかで聞いたことがあると思うけど、まさにそれ。「江渡貝邸から持ち出された偽物は5枚ある」というのを土方さんたちも知っている、というのを利用したすごい頭脳戦。流石情報将校…。人を騙し意のままに操る天才。鶴見劇場は鶴見ボーイズどころか敵も含めた操り人形劇なんだね。

とはいえ土方さんも鶴見中尉が5枚全部偽物を渡してきたとは思っていないのでは?と思うのよね。有古がスパイというのにも気付いているし、鶴見中尉が偽物を切り札として使ってくるだろうということは容易に思い至ると思うし。なので今週の土方さんはアシリパさんに考えていることそのままを話しているわけではないのではと思うのだけどどうなんでしょう。真っ直ぐ士道を進むお侍かと思いきや頭の切れるとんだ食わせ者だよ!という展開を希望してる。

鶴見中尉と土方さんがリモートで頭脳戦を展開し始めて、物理的な距離が段々に縮まってきているので正面衝突も近いのかな。やはり札幌で終わるのかなぁ…。
寂しいけどもそんな気配あるよね、尾形の心境が丁寧に解説されてるとこも風呂敷の畳み始めに思えるし、今週のみんなで酒飲んで将来の夢を語るやつだって終結のためのフラグかなと思っちゃう。啄木さんの活躍もそうなんではないかと。新聞記者だからアイヌの現状についての記事を書いてエンド、というのが見えなくも…ない……。石川啄木の書いたものを調べないといけないね…。あっ、啄木さん、宇佐美に目をつけられたけども無事だといいね。史実の人だしデザインもご本人に近いから無碍な扱いはされないと思うけど。

流れ的に札幌で全員集合して、鶴見中尉が金塊入手後の構想というよりも野心を語り始めたら……本当に作品の終わりに向けた、ジェットコースターでいえば最後の下り坂に差し掛かるところなんだろうね。今のところ丁寧にフラグ回収しているのできっと終わった暁には「ゴールデンカムイ」の言葉の意味するところを我々は知ることになるんだろうな。全て明らかになり、戦いが終わり、早くアシリパさんたちに落ち着いてほしいという気持ちと、終わってほしくないな…という気持ち、しばらくはこの間で揺れ動き続けるんでしょうね、私。

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