ゴールデンカムイ第202話感想

こんばんは、うたげです。
ゴールデンカムイ最新話の感想です。
ネタバレを含みますので未読の方・コミックス派の方は気をつけてくださいね。

また、以下は私の所感です。
一ファン個人の勝手な見解を多分に含んでいますので、そういうものとしてお読み頂ければ幸いです。

 

第202話 狙撃手の悪夢

街中で買い出し中のところヴァシリに狙撃され、身動きが取れなくなった一行。
味噌を買いに別行動をしていた杉元だけが自由に動けます。味噌の詰まった樽を抱え建物の隙間を走る杉元は狙撃手の元へ急ぎます。
狙撃手が尾形ならば杉元を見落とすはずがない――鯉登少尉のこの発言に対し何やら思案顔の月島軍曹。狙撃手が尾形ではないと気付き、対策を考えているのでしょうか。

月島軍曹と鯉登少尉の隠れているそりとやや離れたところにあるそりには、アシリパさんと谷垣が隠れています。そりを押して白石へ近づき助けようとアシリパさんが提案するも、狙撃手が尾形なら狙いはアシリパだと制止する谷垣、しかしそれでも助けると聞かないアシリパさんの押し問答が緊迫した状況下で繰り広げられます。
その様子を察知した白石は、お菓子で犬ぞりの犬たちを呼び寄せてその場からの脱出を図りますが、エノノカとおじいちゃんに阻止され失敗。白石よりも犬たちのほうが大事です…生活がかかっていますからね。
先週の話で食べていたお婆ちゃんの口噛み団子をまた食べたいがためにお米を買っていたので、米粒をまいてカラスをおびき寄せ少しでも狙撃しづらくしようという狙いも………ダメでした。お米を啄みに来たのはカワイイスズメたちでした。

米粒を啄むスズメを歯を食いしばりながら眺める白石を、双眼鏡でヴァシリが観察します。ヴァシリは白石のことを覚えていました。しかしヴァシリが探しているのはおそらく尾形なのでしょう。モノローグで「あの時の続きをしよう」と言っています。
このシーンからわかるのは、ヴァシリは尾形を追って来たということですね。尾形と協力しているわけではないようです。

一方、狙撃される側では、月島軍曹が帽子だけそりの陰から出すなどしてヴァシリの注意を引き続けていました。それは杉元との連携のため。注意を引き付けている間に杉元がヴァシリの居場所へ向かう作戦です。
さすがヴァシリも軍人です。杉元が建物に入ってきたことにすぐ気付きます。気配はあっという間にふすま一枚隔てたすぐそこへ。
ふすまを開け部屋へ踏み込む杉元。当然ながら銃撃のほうが早いです。そんなことは杉元もわかりきっているので、ふすまを開けたらまず鏡がヴァシリの目に飛び込むように配置。一発目は鏡に映った杉元をあえて撃たせ、弾を装填する隙を作りました。そのまま懐へ飛び込もうとする杉元。ヴァシリも接近戦への備えとして拳銃を取り出しますが、そこでヴァシリの顔面へ投げ込まれる味噌樽!なんて機転を利かせた対応!(踏み込むのに味噌樽持ったままだったとは…)
味噌樽を顔に食らい刺されそうになるヴァシリですが、逆に味噌樽をうまく使い、杉元の銃剣を防ぎます。自分に有利な距離を取ろうと逃げようとするヴァシリを、ふすまを突き破って伸ばした手で摑まえる杉元。そのままふすまのこちら側へ引っ張り、得意の柔道で投げます。畳に背をつけたヴァシリの胸元には、尾形の似顔絵が。ここで尾形という接点でヴァシリと杉元たちがどう繋がるのか?

 

動物がカワイイ

今回は白石のギャグパートで動物がたくさん出てきました。ゴールデンカムイといえば、動物の魅力も醍醐味ですよね!
犬ぞりのワンコたち、ふさふさした毛並みや口から出ている舌などが本当にわんちゃんのそれで、呼吸音が聞こえてきそうなくらいにリアルなんですよね。リアルだけど漫画の画面の中にあっても浮いたりすることなく可愛いのも、作品に引き込まれてしまう理由の一つです。
カラススズメは静香にもいたのですね。世界中にいそうな鳥ですが、動物が出てくるとなると山の中が圧倒的に多いのがゴールデンカムイなので、人里近くに住むことの多い鳥たちは珍しいです。スズメは本当に可愛い!樺太なので日本より寒いですね。なのでふっくらした暖かそうな羽毛が生えそろっているところ、ふわふわの見た目が実に愛らしいです。そんなスズメと、策がことごとく失敗して血がどんどん流れ出て、依然危険な状況にある白石との必死の形相とのギャップでより一層スズメが可愛いです。

 

久々の登場は一番燃える

ハッキリとヴァシリだとわかる描写がいくつかありましたね。目元だけでも明らかに日本人でないとわかる顔立ち。ウイルタに扮装した白石のことを覚えているということ。尾形の似顔絵を持っていること=尾形と因縁があること。
ロシア国境付近で出会ったときには髪を後ろへ流して帽子をかぶっていましたが今は前髪を下ろしているみたいです。こういうのすごく興奮しますよね…再登場してきたときに見た目、特に髪型が変わっているキャラクター…狙撃手だから視界良好が必須だと思うので前髪は邪魔じゃないのかな?とも思いますが。尾形もオールバックだし。帽子があるから大丈夫なのか、髪型を整えられないくらいに実は切羽詰まっているのか、それとももうなりふり構わず玉砕覚悟くらいの気持ちでいるからなのか。理由はわかりませんがヴァシリの前髪いいですね。口元を隠しているのは、傷跡を隠しているからでしょうか?弾は貫通していたように見えますが、ひどい有様だったりするのでしょうか。でもこの顔の下半分を隠すという格好は、中二心をとてもくすぐられます…忍者みたいでかっこいい…。
余裕しゃくしゃくだった狙撃手が、敵に接近を許し焦っている様子、すごく好きです。ヴァシリには悪いですけど、追い詰めていくさまがすごく楽しいのです。今週号は味噌樽投げてからがすごく面白いです。「距離さえあれば負けない」なんて(モノローグで)言うの、フラグですよね。距離取れるわけないでしょう…狙撃が止んだのに気付いた鯉登少尉たちも向かっているだろうし…。ふすまから杉元の手が出てきて胸倉を掴まれるのは、ホラーですね!このコマだけ静止画の演出で見えます。ヴァシリの心臓と連動してるのかなーなんて思います。ふすまから手が出てきてしかも掴まれちゃったら思わず心臓止まりそうになりますよね…。まさしく狙撃手の悪夢…。

 

狙撃手の執着

最後、ヴァシリが尾形の似顔絵を持っていたことが明らかになります。きっと自分の記憶から似顔絵を描き、それを使って尾形を探してここまで来たのでしょう。残念ながら杉元たちから逃げてしまいましたが、一行と尾形が一緒にいたという情報を掴んだので白石たちを狙ったのでしょうね。
ふつう、あまり見慣れない人種の人の顔って、識別しづらいと思うのですよ。ヴァシリが普段からロシア人以外との交流をしていればまた話は違ってくるでしょうが、ヴァシリも普段はロシア人に囲まれて暮らしているはずだし、日本人の顔って少し区別がつきづらいのではないかなと思います。尾形と狙撃手対決をしたときだって狙撃手同士なので間近で顔を見たわけではないのですよね。ヴァシリは双眼鏡で尾形を見ていましたが、外套を深くかぶっていたので顔は見えていないはず。そんな状況なのに記憶でここまで正確な似顔絵を起こせるとは、尾形のビジュアルの強さに感服です。
もしくはヴァシリの狙撃手らしいところに感服します。狙撃手は、獲物を仕留めるために、対象にものすごく執着するのだと聞きました。執着して追い回して張り付いて、自分が仕留める。ヴァシリもいい狙撃手の条件をそろえていると思うので、獲物への執着がすごそうです。獲物と決めた尾形のことはたとえ少ししか見ていなくてもこうまで記憶に正確に残っていたのは、獲物への執着心のなせる業なのでしょう。白石のことも覚えていましたしね。

杉元とヴァシリ、絶対尾形やっつける男同士の邂逅は、この後どう響いてくるのでしょうか?来週も目が離せません!

 

 

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